第134話 対面

4人だけかと思っていた秘密基地(地下室)にもう1人いて、古びたソファに腰掛けてにっこりと笑っている

先程ミュウが「お母様」と呼んでいたので

間違いないだろう。


服装はミュウの父と同じで違うとすれば

服の色が赤紫色ではなく、薄い黄緑色と言う点だ。


髪の色は茶色で少し薄く

髪の長さは腰まである

目の色は薄い茶色で、肌の色は透き通った様に白い。


20代と言っても通用するくらい若くみえる


ちなみに父親は黒髪黒目で髪は首元ぐらいまであり、髭は剃っているのかない。


「初めまして、私はミュウの母です」


「え?あ…は…初めまして、わ…私はエイト•マクラレンと申します、です」


父親と違いおっとりとした性格なのか

ギャップが凄すぎて驚く。


「ふふふ、そこまで緊張しなくてもいいわよ、貴方のことは調べさせてもらいましたからエイト君。」


「し…調べさせてもらった?」


「ええ、あの人と違って私は多少時間に余裕があるから色々と調べてもらったの。」


「…つまり、私達のことを…ですか?」


「そうね、娘の事が心配でつい…ね」


それは過保護と言うのでは?と思ったがそんな事、口が裂けても言えない。


「まぁ情報は他国には広言出来ない様に色々工夫されてたけど、絶対に他の人には話さないと言う約束をして調べる事が出来たわ。」


「それ、私達に言ってもいいの?お母様?」


「別に貴女達の事なのよ?ミュウ?当の本人に言っても関係ないでしょ?」


確かにその通りだ、知った所でそれは自分の事だから意味がない。


「でもまぁ、エイト君があのガイジ君に勝つなんてねぇ」


「奥様カイジです。」


「カイトな?シルフィ?」


何故か親近感のある言葉に疑問を持ちつつも

そこは気にせず、エイトはミュウの母に話しかける。


「えっと…なんて呼べば良いのでしょうか?フローラ夫人?」


「あら、そんな堅苦しい事言わなくてもいいんですよ?エイト君、お義母様でいいですよ?」


「は?…何を言っているの?お母様?」


今、スラっと出た言葉があるが

聞き間違いの可能性もある。


「…あの、押し付けがましいのですが、もう1度言ってくださると有り難いのですが…」


「ですから、お義母様と呼んでくださいエイト君、貴方、ミュウと結婚したいんですよね?聞きましたよ?あの…ケンジからミュウとシルフィ、アリアンに愛の告白をした事も」


「ケンジじゃなくてカイトですよ…って…ええ!?」


そんな事すら情報が出回っているのか

公爵家の情報網はとても恐ろしい

迂闊に変な事は出来ないだろう。


それに聞き間違いではなかった、ミュウの母はエイトとミュウの交際を認めている

更に言えばそれより先の婚姻も認めいるのだ。


「…こ…こんなにもあっさりと」


「ミュウの父とはあんなにも苦労したのに。」


シルフィとアリアンはそう呟く

4人は驚きのあまり、唖然としている

そんな中でもミュウの母はソファの上で優雅に座っている。


「あら、夫にもう会ってきたの?」


「はい、そして私の前だと交際を認めたのですが…」


「いなくなった途端、エイト様よりも別の男と結婚を進めていたので。」


「そして今に至る…と言うことです。」


エイト、シルフィ、アリアンの順番で説明する。


話終わるとミュウの母は小さく「だからかぁ」とこぼし、ミュウが父に攻撃した傷痕を思い出したのだろう、クスリと笑った。


「…所でお母様?」


「ん…なに?ミュウ?」


「なんで、お母様はここを知っているんですか?」


まるで我が物顔でここにいるので不思議に思い質問する…すると、


「知ってるも何も…これ作ったの私だし」


「「「「…………え?」」」」


4人はまるで練習したかの様に、揃って

反応する。


——————————————————————

寝落ちしそうだった(^◇^;)






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