第111話 エイトが平気な理由(まぁ…ね?)

「ちょっと貴女達!家になんの用よ!」


「えっと…これは…その…」


「君もその布団、エイトのだよな?どう言う事だ?」


「こ…これは…その…」


階段から降りているとその様な声が聞こえて来る、当然だ赤の他人がエイトの服を着てエイトの布団を巻いているのだ。


何処からどう見ても不審者だ

弁明の余地はない。


「兎に角!騎士団に連絡しますからね!アナタ!」


「お…おう!任せとけ!」


「おい、このままじゃまずいんじゃねぇの?」


「…そのようだな。」


ミュウとシルフィも止めに入りたかったが

この服装で人前に出ればそれはそれで捕まってしまう為、身動きが取れない。


「仕方ない…父さん!」


「ん?あた!?」


「エイト!?」


エイトは"とある本"を父親にぶつける、母親はそれに驚くが、これで意識はエイトに向いた。


「その人達は俺の客人だよ、だから騎士団は呼ばなくていいから。」


「ああ、そうか、と言うか…これ…は…」


「どうしたの?あな…た?」


エイトが投げたのは裸の女性が沢山載っている本だった。


「これは?」


「ん?ああ、父さんの部屋から見つけたよ?」


「ちょ!おま!?」


しかも既婚者の男が夜な夜な、若い女性とヤると言う内容の作品だった。


「…あなた?私じゃ満足出来ない?」


母親のハイライトがオフになり

父親の本を投げ捨てる

そしてお姫様抱っこして2階に上がる。


「エイト、彼女達には悪いけど、ちょっと8時間程度2階にいるわね?」


「すっぽりやっていいよ、母さん。」


「エイト!?父である俺を見捨てるのか!?」


「あなたは私だけを見ていればいいの、私だけのものなんだから、他の雌豚達に目移りしないように、その身体にマーキング(意味深)してあげるから…ね?」


そう言って両親は2階に上がっていった


「なぁ…エイト?」


「ん?何、アリアン?」


「お前がミュウ達の行動に対して何も思わない理由わかったわ。」


「そう?」


アリアンはそう言うとミュウとシルフィを見る、間違いない、エイトの母親は今のミュウ達と同じ…いや、それ以上に独占欲が強い

多分他の男なんて微塵も興味がないのだろう。


(所謂、独占型ヤンデレだな)


ミュウ達も依存と崇拝型だが、エイトの母親はレベルが違った

普通客がいるのなら、そういうのは後回しにするべき事なのに、真っ先に寝室に向かっていった。


「取り敢えず、ミュウ、シルフィ、自分の服を着て。」


「やだ」


「これが私の服です」


「しないなら、アリアンとせ「「着替えてくる(きます)」」…時間はあるけど早めにな」


エイトの脅しに屈してミュウとシルフィは着替えに行った。


その間にアリアンとエイトは客間でくつろぐ

エイトが出したミルクを飲んでホッと一息入れる。


「あたいを売るなよな?」 


「すまないな、そっちの方が楽だったから。」


別に嫌いになるぞ?と言えば速攻で着替えに行くと思うが、黙っておく

自分が頼んだミルクを飲んで、気持ちを落ち着けて、エイトと話をする。


「あの状態なら、カイトの事を話しても平気そうだな。」


アリアンはそう確信する。

カイトの好感度が上がる能力は実際に見ないとわからない。

しかしミュウ達と同じ雰囲気なので多分大丈夫だろう。



「ああ、と言うわけで、しばらくはここでゆっくりと仮眠を取らせてもらうよ。」


そう言うと、エイトはソファに横になって目を瞑る

少し経つと寝息が聞こえ始め、本当は相当疲れている事がわかる。


「ちなみにだけど、私達が原因じゃないからね?」


「うわっ!?びっくりしたぁ…脅かすなよ…」


「すいません、ですがエイトさんが寝ているのに起こすのも失礼かと思いまして。」


そう言ってミュウはエイトの寝顔を描き始め

シルフィは(アリアンの持って来た)小説を読み始める。


(いや、絶対お前らのせいだろ)


全部とまでは言わないが、確実に彼女達の夜な夜なの(意味深)が原因の1つだろう

そう思ったが、言ったところで意味ないのでアリアンも本(官能)を読み始めた。


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エイトの母親は平気ですよー、と言う話にしたかったが、ある意味でヤバい人やん(おい作者)

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