第66話 魔法対魔術

「カイトお兄ちゃんの婚約者の癖に洗脳されるなんて、なんて馬鹿なのかしら?」


そう言ってアイはアリアンを馬鹿にする

続けて水の魔法を唱えて放つ

アリアンはそれを地面を盾の様に動かして防御する


「あたいは別に洗脳なんかされてない。」


「嘘ね、カイトお兄ちゃんが嘘をつくわけないんもん。」


狂信者のようにカイトを絶対的に信じているアイにアリアンは寧ろそっちが洗脳のされているのでは?と思ってしまったが、戦いには不要な為、考えるのをやめる


「術式"ファイヤースピアー"」


術式を展開して炎の槍を出し、アイに攻撃する


「水を来れ、大いなる壁"ウォーターウォール"」


しかし、アイが水を出し相殺させる

そして炎が消え周りは霧が立ち込める


「術式"加速"」


「風よ来れ、霧を払う竜巻"ウインドトルネード"」


アイは小さな竜巻を出現させて

あたりに広がっていた霧を晴らす


「な…いない!?」


「術式"サイクロン"」


「きゃー!?」


加速した事により、アイの視覚から消え

その隙に横から攻撃する

いきなりの事で反応が遅れ、モロにくらう


吹き飛ばされ、地面に身体が何回も叩きつけられ、服が破れ、身体が傷だらけになる


一般の兵士ならすぐに立ち上がる程度の

ダメージだが、アイは一般学生だ

立ち上がるのに時間がかかる


「術式"グラビティ"」


「アグっ!?」


膝に手を乗せて、足をふらつかせながら

なんとか立ちあがろうとした瞬間

重力が襲い掛かり、再び地面に叩きつけられる


「…あんたには何の罪もないけど、カイトの仲間以上、手加減は出来ないから。」


そう言ってアリアンはさらに重力をかける

骨がキシキシと音を立て始め、痛みもどんどん強くなっていく


「…か……と…時を…き…来れ…しゅ…ん速…の足…”アクセル”!!!」


「な!?」


ギブアップ、もしくは気絶するまでやるつもりだったが、アイは高速移動でその範囲から逃れてしまう


「…全く、諦めてくれたらあたいも楽なんだけど?」


「…カイトお兄ちゃんの為、負けるわけにはいかないの!」


「氷よ来れ、全てをこ「術式"フラッシュスピア"」え?」


アイが詠唱していると、アリアンが光の槍を持ってすぐさま攻撃する

そして反撃も避ける事も出来ないままモロにくらい、吹き飛ばされ壁に激突する


「か…は…」


そしてそのまま床にへばりつき、そのまま意識を失う


「…詠唱魔法が敗因だったな、あたいは魔術の術式を瞬時に出せるから、勝てたのよ…もし無詠唱なら、勝ち目があったかもね?」


そんな事が出来るのは、上級者達だ

アイの様な素人がそんな事出来るわけがない


「あたいは勝った…後は他の人達が邪魔できない様に見ておくか。」


そう言ってアリアンは仲間達の勝利を願って

歩き始めた


——————————————————————


魔術使いのアリアン対魔法使いのアイ

アリアンの攻撃によりアイ再起不能(リタイア)


続く

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る