第3章(外伝)日本での日々

第28話 瑛人side 幼馴染み

注意、この章では鬱展開があります、苦手な方は覚悟してお読み下さい。

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日本…それは瑛人が暮らしていた昔の世界


第二次世界大戦、太平洋戦争、大東亜戦争

呼び名は様々だが

日本がまだ大日本帝国として日本の未来を守る為戦っていた時代


日本は敗れ、今の日本となった

あの頃から約80年(実際は77年)

日本は平和となり経済発展国として世界に大きく貢献している


オラクルの世界はその世界に比べると発展がとてつもなく遅い


人の歴史は戦争の歴史

戦争により、より多くの人間を殺す為作られた兵器は、今の世界で大いに貢献している


オラクルは魔法が世界の基礎となり、それに伴った進化をしている


小説の中で書かれる異世界が中世ヨーロッパ風なのはそれが原因なのだ


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瑛人宅


「すーすーすー…」


「すぴーすぴーすぴー」ギュ


朝、太陽の光が部屋に入り、いやでも目が覚める


「…ん?」ぱち


「すぴーすぴーすぴー」


「………」ギュム


「……………….」


「ぷは!?死ぬわ!!!!」


鼻と口を押さえて、ミュウを呼吸出来ないようにしているとミュウがいきなり叫び出した


「いきなりじゃないの!死ぬからね!?」


「さてと…起きるか。」


「ねぇサラッと私がいないみたいに話を進めないで。」


カーテンを開き部屋を明るくして、服を着始める


「私、いるからね?見るからね?」


「…なんでいるの?」


「貴方と1夜を共にしたからでしょ!?」


ちなみに2人は産まれたての姿でいる

昨日2人で夜中ゲームをして、その流れで交わったのだ


「冗談だよ、ミュウって可愛いからついつい弄りたくなるんだよ。」


そう言ってまだ布団の中にいるミュウに服を渡す、ミュウは不貞腐れながらそれを着て準備をする


「なんやかんや言って明日用の服を用意してんだから、準備いいよなぁ。」


「ゲームを一緒にやる時点で準備はしてるよ。」


「…これも?」


「それは…その時の気分。」


2人は服に着て下に降り「お前は違うだろ。」


ミュウ「…けち。」


ないで、ミュウは部屋の窓から自分の部屋へ移動する


「全く…」やれやれ


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ミュウ.フローズ

それが彼女の名前だ

名前の通りの綺麗な女性で、周囲からもモテる、そんな彼女は瑛人の幼馴染みで恋人でもある


幼い頃、彼女が隣に引っ越してきたのが始まりだった。


彼女はアメリカ人で日本語が話せなかった

そのせいか周囲に馴染めずいつも一人でいた


「…………」グス


「Play together?(一緒に遊ぼ?)」


「!?...I can talk! ??(話せるの!?)」


「Just a little, okay?(少しだけね?)」


親の本を借りて必死に覚えた言葉で彼女と少しずつ仲良くなっていった

今に思えば、それはとてつもなくすごい事だが、あの頃は彼女と仲良くなりたい一心でいっぱいだった。


それから彼女は瑛人にベッタリになった

話せる相手が瑛人しかいなかった事もあるが、異国の言葉で何を言っているのかわからない恐怖もあり、離れる事が出来なかったのだ


そんな彼女も瑛人から必死に日本語を学び


「ワタシ、アナタノコト…スキ。」


「I like you too(俺も君の事が好きだよ)。」


お互いカタコトだけど想いを伝え

その想いが高校生になっても続き

男女の仲になっていた。


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続く

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