第28話:セミの魔神 クリティカルフ

チャプタ―1

ここは、病院である。

「もうすぐ、クリスマスか。かつ丼でも、食べるとしよう。」

そこへ、鈴と気がやって来た。

「空。年越しもかつ丼のつもり?」

「ああ。気にするな。ケーキやおせちより、かつ丼だ。」

「空。それは、どう考えても、間違っているぞ。」

私には、全く理解出来なかった。

チャプタ―2

ここは、白井市である。

フェレスは、ホームの上で座りながら、テキーラを飲んでいた。

ちなみに、フェレスは、人間ではないので、酔う事は無い。

「クククッ。私の力を試してみるか。騒ぎ喚け。騒幻衝。」

フェレスは、騒音を想像して術を放った。

「ウワーッ。キャーッ。」

「あっさりと破壊出来たな。」

フェレスは、鎌ヶ谷市へ向かった。

チャプタ―3

その頃、気は、青葉区で手術をしていた。

「やっと、摘出出来たな。後は、バイパスのみか。」

気は手術を終えると、電車に乗って、次の病院へ向かった。

しばらくすると、そこへ、フェレスが乗り込んで来た。

「空の親友 気だな。」

「何で、フェレスがここに?」

チャプタ―4

私は、気絶した患者を治療してから、コーヒーを飲んでいた。

そこへ、コールが入った。

「理解りました。今から、そちらに向かいます。」

私は、渋谷区へ向かった。

チャプタ―5

フェレスは、気を気絶させてから、ロッカーへ閉じ込めた。

「クククッ。そこで、じっとしていろ。」

フェレスは、再び、駅へ向かった。

そこへ、私は、ヒールサンダーに乗って辿り着いてから、フェレスに激突した。

「ウワーッ。何をする?」

フェレスは、ビルの壁へぶつかった。

私は、気を救出した。

「空。済まない。」

「良いって事さ。早く行ってくれ。」

「理解った。またな、空。」

気は、走りながら去って行った。

チャプタ―6

「クククッ。バカめ。奴は、もうキエーレバクターに感染している。手遅れだ。

 フハハハーッ。」

私は、拳を握りしめて怒った。

「何だと? お前には、友情や感情は、一つも無いのか?」

「そんな物、とっくの昔に忘れたな。」

「いくぜ。メディカルチェンジ。」

私は、烈風医師 空に変身した。

「破壊を治療する神秘の医師。烈風医師 空。オペ開始。」

チャプタ―7

「クククッ。氷幻衝。」

フェレスは、氷を想像して術を放った。

「ウワーッ。ペインモード。」

私は、ペインモードになった。

「クククッ。そう来たか。」

「クリニックアーム。痺幻衝。メディカルバッテリィー。」

「ヌオワーッ。くっ。だが、この体は、本体ではない。はあああーっ。」

「何だ、この揺れは?」

チャプタ―8

フェレスは、本性を現した。

姿は、まるでセミの怪人である。

「我が名は、セミの魔神クリティカルフ。空。ここで、消えてもらうぞ。」

クリティカルフは、騒音を放った。

「ウワーッ。こうなったら、ブレードギラーしかない。メディカルヒール。」

「させるか。瞬幻衝。」

クリティカルフは、測定出来ない速さで、私に次々と拳や蹴りを決めまくった。

そして、私の変身は、解除された。

チャプタ―9

「ウワーッ。何て強さだ。だが、俺は、諦めないぞ。」

「クククッ。いくらでもほざけ。斬幻衝。クリティカルフブレイク。」

クリティカルフは、私を斬り裂いた。

「ウワーッ。これまでなのか?」

「さあ、いけにえにしてやろう。」

チャプタ―10

そこへ、気がやって来た。

「空。ここは、任せてくれ。」

「何を言っているんだ? そ、それは・・・・・。」

気は、どんな者でも吹っ飛んでしまう爆薬を持っていた。

「このキエーレセリンなら、フェレス。お前も一溜まりも無いだろう?」

「よ、よせ。貴様も消えてしまうぞ。」

「ああ。おあいにくさま。最初っから、そのつもりさ。喰らえ。」

気は、クリティカルフに突撃してから、キエーレセリンを投げ付けた。

「ウワーッ。こ、この私に。ぐはっ。ここまで、ダメージヌオッ。」

クリティカルフは、気を槍で突き刺した。

「ウワーッ。掛ったな。フェレス。」

「何っ? どうして、死なない?」

チャプタ―11

「こういう事さ。空。楽しかったぜ。また、三人で手術したかったな。鈴によろしくな。

 お前ほど、信頼出来る奴は、居なかった。空。ここで、お別れだ。」

「気。止めろ。その術を放つな。」

「爆、幻、衝。じゃあな、空。」

気は、自爆を想像して、全ての幻衝力と気と魔力を消費して、術を放った。

そして、気は、跡形も無く、消滅した。

「気。どうして、そんな事を。くっ。」

私は、涙を流して、拳を握りしめた。

チャプタ―12

「クククッ。人間のくせに。だが、どうやら、無駄だったようだな。」

「メディカルチェンジ。」

私は、再び、烈風医師 空に変身した。

「クリニックソード。斬幻衝。メディカルブレイク。」

私は、クリティカルフを一刀両断した。

「ヌオワーッ。な、何故、この私が。」

「友情を忘れたお前には、理解るまい。クリニックバズーカ。」

私は、クリニックバズーカを構えた。

「聖幻衝。メディカルゲーベン。」

私は、クリティカルフを浄化した。

「ゲヒュー、浄化されてたまるものか。」

クリティカルフは、消えるように去って行った。

「オペ終了。」

チャプター13

ここは、異次元である。

そこには、レイドとバイブレイクが居た。

「フェレスことクリティカルフまで倒すとは。」

「どうなさるおつもりで?」

「私が行こう。病壊獣の真の恐ろしさを見せつけて進ぜよう。」

「御供致します。クククッ。」

バイブレイク達は、地球へ向かった。

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