第8話
『ねーちゃん、キャラなににするの?』
いただきます、とお昼ご飯のおにぎりをかぶりつく。
最近はまっているオリーブオイルに胡椒とチーズを混ぜ込んだおにぎり。
他にもオリーブの実を刻んだものを混ぜ込んでもおいしい。
それとトマトの味噌汁は夏に向けてさっぱりおいしいと思う。個人的には好きだが、知人には信じられないといった顔をされることが多い。
ツインズもおにぎりをかぶりながら、この食事の後のことを気にかけている。
「キャラ?なに、種族のこと?なにがあるかわからないなぁ」
「そう、種族。わからないなら、ランダムかな」
「そうだな、ランダム3回選べるらしいし、その選んだのを追加した種族選びができるみたいだから」
さすが、調べてたのだろう。
ツインズで得られる情報を一応頭の片隅に置いておく。
ランダムの利点は、レア種族にあたることがあるかもね?ということだと教えてもらった。
疑問形なのは、公式が発表している情報ではなくすでにキャラメイクした人が、ランダムという選択があるということは、その可能性があるとSNSで拡散しているらしい。
まだ開始されていないゲームだから何が不遇職で~とかなにやら話しているのも、そういうSNSや掲示板からの情報らしい。
たぶん新社長のことだから、こういう情報をチェックしていろいろ考えているのだろうが…。
個人的な予測としては、現実世界で経験していることは、あのゲームの仮想世界でも優位に働くのだろうというもの。
じゃなきゃ社長は嬉しそうに「ディオスクリのお菓子が食べられるかも!?」と喜ばないだろうと思っている。
予測なので誰かに話したわけではないが…。
ログインするためには基本的にメットを被り、布団に横になる状態じゃないといけないらしい。
説明書に書いてあったのを読みながら、食後のコーヒータイムを満喫している。
ツインズは早くもゲームの世界に旅立っている。
よっぽど楽しみだったのかもしれない。
様々なゲームを少し楽しんできたけど、コントローラーのないゲームは初めてだ。
最近のゲームってすごい進化してるなぁと思いながら、コーヒーを飲み干しようやくゲームの世界に行くための準備をする。
比較的軽いメットを被り、布団に横になる。
右側頭部についているボタンを押せば、5秒後にログインとなるらしい。
どういう仕組みなのかは全く分からないが、ひとまず横になってボタンを押すと視界にカウントダウンがはじまり、視界が黒く消えていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます