正中線ドン突き

研究を私用で休み,仲間とバーベキューをする日。

仲間の仲間も集められたが知らない顔ではなかった。

僕は10分ほど遅刻をした,バーベキューのお誘いを聞いたとき,男の参加者は僕一人で行く気が起きなかったし,その頃は研究に行き詰まり,思考のメモリがいっぱいいっぱいになっていたので,正直楽しめる気がしなかった。


こんな性格だから僕は生粋の水道水なんだとふとおもった。


ただ昨晩,気の許せる同性の仲間も数人行けることになり,当日やっとそれなりに行く気が起きて準備をしたところ,大幅に遅れてしまい,結局高速道路も使い急ぎで現地へ向かった。


バーベキューが始まるとそこからは思いのほか楽しんでしまった。久しぶりの肉にありつけて満足だったし,ロケーションもよくいい気分転換になった。


匂いにつられてか鳩がやってくる。ふとそのことについて近くにいた仲間の仲間を見て雑談程度にしゃべりかけてしまった。


彼女は笑いながら,目を見て話してくれた。ただの水に。


正中線ドン突きくらって解放気分だった頭のメモリはいともたやすくリークしてしまった。

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