私の彼の浮気は? “最後までしたら浮気と言い張る男なのよ!”

神石水亞宮類

第1話 私の彼の浮気は? “最後までしたら浮気と言い張る男なのよ!”




私の彼は、“かなりの浮気癖の強い男なの!”

つい最近も彼氏に浮気してないか、鎌を掛けてみたら?

この彼氏がとんでもない事を言い出したわ!



『えぇ!? なんで俺が浮気した事分かったんだよ!』

『また浮気したの?』

『・・・い、いや? してないよ、浮気では俺はないと思う!』

『それってどういう事よ!』

『確かに女の子と二人きりにはなったけど? “最後までしてないし!”』

『アンタ本当にバカなの? そういう事を“浮気”って言うんでしょ!』

『本当に最後までしてないんだよ。』

『じゃあ、その女の子とどこまでしたのよ!』

『手を握ったかな。』

『・・・で?』

『酔った勢いで女の子に抱きついたかもしれない!』

『で?』

『女の子の頬っぺたにキスもしたかな。』

『まだしてるでしょ!』

『流れで女の子の口にキスしたと思う。』

『他には?』

『触ったかな?』

『どこをよ!』

『・・・む、胸、』

『で?』

『ラブホテルに二人で行く流れになって、一緒にベットで寝たよ。』

『で? 最後までしなかったの?』

『それがさー“急に女の子の携帯に彼氏から電話が鳴って迎えに来る

って話になったからそこでバイバイしておしまい!』

『もう会ってないよね?』

『まあね! 彼氏が居るなんて聞いてなかったしさ。』

『でもそれって? “完全に浮気だよね!”』

『違うでしょ! 最後までしてないじゃん!』

『アンタ馬鹿なの? 女の子と二人きりの地点で浮気でしょうが!』

『なんでだよ!』

『れっきとした私という彼女が居るじゃない!』

『それはそうだけど? 別に最後までしてなかったら浮気じゃなくねーえ!』

『“これは完全な浮気です!”』

『なんだよ! 俺は別に最後までできるならヤリたかったんだけどなぁ~』

『反省せーい! 今度、女の子と二人きりになったら? 別れるからね!』

『マジかよ! 分かったよ。』

『ちゃんと約束だからね!』

『わかたっちゃ!』

『・・・ほんとかな?』




意味の分かんない屁理屈を言って! 浮気じゃないと言い切る彼氏。

既に私は許せなかったけど......。

私は彼氏が好きだから許してしまった。

彼氏と別れるという選択が私にはなかったのも原因なのだろう。

こんな緩い考えの彼氏を野放しにしていたら? 何度も浮気される事を

まだあの時の私は思ってもみなかった。








・・・数週間後。

案の定、また別の女の子と彼氏が浮気した。

今度は完全にその女の子と最後までしたらしい。


彼氏の言い訳は、、、? 

お酒の勢いでノリでやってしまった。

許せる訳がない! 当たり前みたいな顔で私と別れる気もない彼。

私はそれでも許してしまう。

“先に好きになってしまった方が負けだと私は思い知る!”

その後も、何度も何度も浮気を繰り返す彼氏。

【最後までやってない!】が彼のいい訳。



私はどうしたらいいのだろう?

彼は浮気以外は、凄くいい彼氏だ!

一緒に居て物凄く楽しいし彼と居ると私が幸せだと感じる。

何より私が彼を心底愛している。

それを知ってか知らずか、彼氏は浮気を繰り返す。

私の心はボロボロになっていくのに、彼と別れられない!

何度も彼と【別れよう】と考えた事もある。

でも? 結局私は彼と別れられない。





・・・そして今も。

彼は浮気を繰り返している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私の彼の浮気は? “最後までしたら浮気と言い張る男なのよ!” 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ