涙の行方

頬を伝う涙のぬくもりが冷たくなり

止めどなく流れる涙が枯れた


そこにはもう悲しみも苦しみもなく

ただ何もない空虚だけが残った


俺がいない 俺がどこにもいない

他人の中に取り込まれた俺がいている

他人の中に取り込まれた俺がわらっている

俺の中にいた筈の俺は他人の中にいる


いつか流した俺の涙

きっと流せていた俺だけの涙

もうどこにも流れない

もう俺だけの涙は流せない

俺の涙は熱さを無くした

最後の涙は思い出せない過去に旅立ち

そして、どこかへ消えた

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