欠陥人間
これまでを思い返してみるとそれは好きとか嫌いとかではなかった
相手が幸せなら俺も幸せだった
そんな相手が俺を好なのがわかるのが辛かった
その想いに応えられない俺が嫌いだった
気がつくと俺は嫌われようとしていた
それが求められているものを返せない俺に出来る唯一の応えだった
それは逃げだとわかっていた
変わろうとしたけど変われなかった
なぜ俺はこうなのだろうと悩み続けてもその答えは出なかった
俺は相手を嫌いじゃなかったけど俺のことを嫌いになって欲しかった
好かれるのが辛い
愛されるのが辛い
ぬくもりが辛い
しあわせが辛い
俺は好かれてはいけない
俺は愛されてはいけない
俺は幸せになってはいけない
俺を好きでいてくれるのは嬉しい
嫌われているより好かれている方がいい
だけど俺はそれに応えられない
だからもう俺を好きにならないでほしいといつも想っていた
俺は欠陥人間だ
好きになってもらえるのが辛い
好かれる資格はない俺は嫌われものでいい
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