あの日

燃えた

人が燃えた

家が燃えた

思い出が燃えた

何もかもが燃え尽きた

それが新しい思い出となった

無くしたものは多く

得たものは何もない

点いた火は炎となりそれまでの日々を焼き尽くした

燃え尽きた炎はそれまでの日々と共に儚く消えた

何もない焼け跡には思い出がうずまり

焦げ臭い匂いが思い出をめた

あの日の炎は既に思い出となり

あの日燃えた人はまだ思い出の中にいる

あの日燃えた家はもう思い出と共に消えた

燃えた

あの日何もかもが燃え尽きた

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