めろでぃーやの「始動」

弥生side

今日、私たちは、「最初の依頼人」に話を訊かせてもらっている。

目の前に座っているのは、「元・大公園の大銀杏の主」こと、「亡霊」になってしまった精華(せいか)さん。精華さんは大銀杏の主だったころの親友を探してこの世をさまよっているそうだ。親友の方の名前は朝顔 雪(あさがお ゆき)さん。名前の通り、透き通るような白い肌に、茶色い目をしている方だそうだ。ちょうど、今年十八歳になった、高校三年生だそうだ。

つまり、私たちの今回の任務は、「朝顔 雪さんを見つけて、精華さんと会ってもらう!」

というものだ。どこまでできるかはわからない。でも、「絶対」雪さんを見つける!これは「絶対」だ。依頼人の願いは私たちの願いでもある。

「精華さん、一週間後にここへ来ていただいてもいいですか?時間はいつでも大丈夫です。

それまでに雪さんを見つけるので、一週間後、雪さんとの再会についての詳細を説明させていただきます。一週間後の月曜日、予定は大丈夫ですか?」

______「一週間」。これが私たちの「猶予」だ。この「猶予」の間に私たちは、雪さんを見つけて、どんな再会をしてもらうかの提案を作る、という二つの任務をやり遂げる!

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