わたしの「決心」
父が死んだ日。私は決心した。絶対にこれからは本当の私で、なにも我慢せずにまわりと接していこう、と。生前、父はいつも私に「我慢をすることは大切だが、息抜きができる環境を作るというのも同じくらい大切なことだ。」と言っていた。きっと父は父なりに学校に不登校気味だった私を慰めてくれていたんだと思う。学校で我慢をしすぎていたせいで、家でも気を抜くことができなくなっている私を見かねたうえで、言ってくれたんだろう。だからその言葉を有言実行することが私の一番の目標だ、と。有言実行することで少しは親孝行したいと。それが私なりの日ごろの「ありがとう」になるんじゃないかと思っている。
「漱石は前からずっと私に何か隠してるよね。少しでいいから話を聞かせてほしい。私にも少しぐらい心配させてよ。私の守護霊、なんでしょ。そ・う・せ・き。」
わざといつも以上に多めにしゃべってみたが効果はどうだろうか。前に読んでた、「自分を理解してもらいやすい!はなしかた辞典」に、長くしゃべると理解してもらいやすいと書いてあったはずだ。
「僕が今現在君に話せることはない。」
それだけ言った後、漱石は姿を消した。
結局学校は休んだ。こんな状況で学校に行ったら無駄な心配をみんなにかけてしまう。それに、目が腫れているせいで少し前が見えづらい。やはり休むのが妥当だろう。
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