君と思い出最後の演奏を
@Cassiopeia_Cassiopeia
プロローグ
これは悲しい悲劇でも、少女たちの呼んでいる恋愛小説でもない、私だけの物語__________。
みなさんは、この世に霊が存在すると信じますか__________?
時はx年。現在地、幻想街。隣には私の守護霊だと主張する犬、一匹。
私には普通では「視えない」はずの「霊」が見える。別にわざわざこんな能力が欲しかったわけではない。全ての始まりは一か月前の月曜日。春の初めにしては異常なほどの雨が降った日だった。
あの日はいつも朝いちばんに鳴り響く電話のコール音が聞こえなかった。その代わりに朝食が終わった後に雷の音と電話のコール音が鳴り響いた。電話の受話器を取って話し始めた母は血の気が引いた青白い顔をしていた。父が病気で入院したのは今からおよそ五年前。原因はもともとの持病を悪化させたことだった。入院することになったとき、父は、「毎日、朝電話する。」と一言話した後、すぐ出発してしまった。正直、一体何のために電話をかけるつもりなのかは全く分からなかったが、何らかの意図があるものだろうとは感づいていた。
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