第32話 少し時間があるので、折角だから・・・

 さて、三原港について駅まで来た道を戻ります。

 時間帯がすでに14時前。

 これが岡山や神戸の三宮なら、土日などは通しで営業している店も結構あるのですが、三原の駅前あたりは、日曜でも休憩に入ってしまう店が多いようです。

 これじゃあ、ゆっくり一杯飲めねえや。


 とりあえず、駅まで戻りました。

 次の電車まで、十数分ある。

 それならということで、折角のこの機会、駅すぐ北の三原城址に行くことに。案内に沿って駅の反対側出口の階段を上ると、確かにそこは、かつて城があった場所でありました。

 なんと、三原城の堀の一部の上に、新幹線の駅を作ったのか。

 昔ならともかく、今もし三原の殿様がこの城にお住まいなら、毎日列車を見ながらお過ごしになられるでしょうし、江戸まで出て参れと言われたら、その足でひざ元と言ってもいい場所から新幹線に乗って行くこともできましょうぞ。


 小高く作られた人工の山に登り、周囲をしっかりと撮影しました。

 何人か、観光客や地元の人たちが来られています。

 なかには、ベンチでいちゃつくカップルというかアベックも。

 やけのやんぱち石なんか投げないけど、なんだかね。

 白の南側、海よりは新幹線の駅。ここを、速達列車は轟音を立てて博多や東京に向けて走り去っていきます。

 たまに、各停のこだまがやってきては停まっていく程度。


 昼下がりの三原城址を上から楽しんだら、そろそろ列車の時間。

 少し急いで駅に戻り、イコカで改札を突入。

 今回は前回のように往復切符を買っていないため、イコカで移動。

 ただし、岡山までではなく、まずは尾道まで。前回と同じ列車で、糸崎乗換。

 たった2駅で運賃にして240円のところを、わざわざ乗換というのは正直うんざりするところですが、仕方ありません。

 前回同様糸崎で降り、乗換て次の尾道まで移動。

 尾道駅到着後は、地下道をくぐって海側の改札から駅前に出ます。


 三原で無理なら、尾道で。何かあるだろう。

 というより、昨年何度か来ておりますから、大丈夫。あの店があるさ。

 早速、以前にも行ったことのあるラーメンのある居酒屋に。

 トイレに行ってさあ注文という時に、店主から一言。

 この店も、14時30分で休憩に入るそうな。

 これじゃあ、飲めへんわ。

 また夕方にでもと言われるけど、わしゃ、宿泊できる御身分じゃねえんだと毒づきたくなるのをこらえて、今日は無理、また今度来た時に来ますわと言って、水だけ飲んで外に出ました。


 しゃあないな。こうなったら、駅横の尾道ラーメンしかないな。

 そういうわけで、こちらも以前来た時に入ったことのある「たに」という店に。


 ここで、ラーメン定食990円と瓶ビール中瓶680円を注文。

 あまり、ゆっくりは飲めないなぁ。でもしゃあない。

 ともあれ、軽く一杯と腹ごしらえはできました。

 しかしこの店、カープの選手やアナウンサーなどのサイン多数。

 一人だけ、阪神の選手のもありました。

 こういうところは、関西ではなく広島、ですな。

 これが岡山県に入ると、カープ色は一気に薄れて阪神色が強くなる。


 ともあれ、食事を終えて帰りの列車に乗るべく、再び駅へ。

 イベント列車が下りホームに来ていましたが、撮影は断念。

 まずは、駅構内のセブンイレブンで、缶ビールロング缶を1本。

 切符はみどりの窓口のデビットカードで買って、再び上りホームへ。

 程なく、列車はやってきました。3両の長船行。

 相席にはなりましたが、何とか座れました。

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