余り物の神器には福がある

ダークネスソルト

俺には余り物の神器しか残されていなかった

 俺は気が付いたら真っ白な空間にいた。


「ここは、どこだ」


 そう、呟いて横を見渡すと両隣に人がいた。

 右隣はガタイの良い10代後半くらいの男性。

 左隣は線の細い20代前半くらいの男性だ。

 更に奥を覗くと他にも人がいる。


 ・・・・・・・


「本当に、ここはどこだ?」


 俺はそう呟くが誰も反応しない。

 おかしい、普通この距離でしゃべったら気が付くでしょ、って、ん?

 よく見ると、両隣の人の口も身体も動いている、しかし、音は聞こえない。

 どういうことだ?


 不思議に思って左の方に少し手を伸ばしてみると、何かに遮られた。


 多分透明な壁だ?なるほど、何故かはわからないが人と人の間に完全防音の壁?いやガラス?が置いてある。


「どういうことだ。これは?俺はいやここに集められた人は一体何を求められてるんだ?何をされるんだ?」

 口に出して考えてみるが、分からない。


 まず、少し状況を整理してみよう。

 俺の名前は草壁・賢治 高校2年生、人間関係はそれなり、運動神経もそれなり、勉強もそれなり、趣味は読書といっても最近はライトノベルを中心に読み漁っている典型的なラノベオタク。

 そんで、確か家でなろう系のライトノベルを読んでいたらこの白い空間にいた。


「いや、本当にどういうことだ?何故だ?え?状況を整理して分かったことといえば、一切俺が気付くことなく家の中にいる俺をこの白い空間まで運んだってことぐらいだ?」


 ・・・・・・・・


「そんなこと出来るのかよ?しかも一人じゃない大勢だぞ、大勢がこの白い空間にいるんだぞ、おかしい?本当におかしい?どういうことだ?少なくともテレビのドッキリってのじゃあなさそうだな」

 俺がひたすらに自問自答を繰り返していた時だった。


 いきなり、5メートルくらい先に長机が現れ、その上にスマホに剣に銃に槍に盾、弓やハンマーに新聞やらメガネやら本に冷蔵庫に指輪等々の様々な物が現れた。


「へ、どういこうとだ?しかも、何だこれは、数がバラバラだ、一番数が多いのは指輪で100以上はある、次に多いのは剣とスマホと銃と盾で20以上、そっから槍や弓やハンマー何かの武器系が10以上、残りの新聞や本や眼鏡なんかは一個しかない」


「意味が分からない、いや、え、どういこうとだ?というかいきなり出現したけど何?え、マジック?それとも魔法?いや、そんな馬鹿なラノベじゃあるまいし」


【はい、皆さんこんにちは~~~】

 いきなり頭の中に元気な少年のような声が響いた。


【はい、皆さんにはこれから異世界に行ってもらいます。もちろん、何も持たせずに異世界に行かせるなんてことはしません、今目の前にある神器を3つずつ持って異世界に行ってもらいます。あ、因みに今集めた人は全員異世界系統に理解のあるオタクを中心にしていますので、まあ、この状況をある程度は理解はしていると思います。そんなわけで、神器は早い者勝です、さあ、四方を遮っている壁は消しますので、どうぞ、楽しい異世界ライフを】


 その瞬間一人の人間がもの凄い速度で走って剣とスマホと銃を持ちどこかに消えた。

 それを見て皆瞬時に理解する、急いで良い神器を取らなければと。


 俺もそう思い、走ろうとした瞬間、右隣の奴に思いっ切り胸辺りを腕で突き飛ばされる。


 ダン


 床に倒れこみ、掛けていた眼鏡が宙を舞う。


 グシャ

 そして、左隣の人にメガネを踏まれた。


「クソ、やられた」


 俺は頭を打った痛みに耐えながら、なんと身体を起こして、ぼやけた視界で周囲を見渡すとほとんどの神器が取られていた。


 つまり、俺には【余り物の神器しか残されていなかったのだ】


 ――――――――――――――――――――

 設定

 集められたオタク達は全員10代もしくは20代と若い人達です。

 集められた人数は全員で67人です。

 何故こんな中途半端な人数かというと、その人数が異世界から魔法で呼ばれたからです。

 もちろん、一つの場所ではなく、たくさんの場所から呼ばれています。

 そな辺の設定や事情は後々明らかにしていきます。


 ―――――――――――――――――


 正直に白状をするとすストックはさしてない。

 だが投稿したくなったので投稿した。

 後悔はしてない。


 他にも様々な作品を書いているので興味を持っていただけたら読んでくださると嬉しい限りです。


 少しでも面白いと思って頂けましたら星やハートを入れていただけると私のモチベーションがめちゃくちゃに上がります。

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