お隣さんは陰キャっぽいのにエッチなクラスメイトでした。
ふぃるめる
ちょっぴりエッチなお隣さん
第1話 ちょっとエッチな隣の新妻さん
「んっ……あぁ……っあっ」
壁一枚越しに聞こえる声。
「またか……」
隣の部屋は少し前まで空きだったのだが最近人が越してきたのか、このところ毎晩だいたい同じ時間帯に隣の部屋から微かに聞こえる喘ぎ声。
大音量でアダルトビデオを見てるとかじゃなくてもっと演技抜きの生々しい感じの艶めいた声。
俺のベットの枕元、壁一枚越しにシてるのだろうと簡単に予想がつく。
悶々とさせられるし、そろそろ注意しようかな……。
そんな事を考えつつ、仕方なくイヤホンを耳にあてがい来るのが遅い睡魔に身を委ねるのだった。
◆❖◇◇❖◆
朝食の後、燃えるゴミを纏めて学校の支度を終えて制服のまま部屋を出る。
ちょうど、隣もタイミングが同じだったのか部屋を出てきた。
視線を感じて隣を見ると、隣の部屋から出てきた女子高生が俺を見つめていた。
「おはようございます」
「おはよう」
気まずい空気が流れそうになったのでとりあえず挨拶をした。
すると女子高生もはにかみ笑顔で挨拶を返してきた。
制服をよく見れば紺色のブラウスで同じ高校らしかった。
「
向こうもそれに気づいたのかそう言った。
そして何か確信を得たかのように微笑んだ。
「行き先同じだし、一緒に行ってもいい?」
おずおずと尋ねる彼女の名前を俺は知っていた。
「
彼女はクラスメイトの
どうにも気掛かりなのがその容姿。
クラスでは、その容姿ゆえに目立つ方ではない。
でも垢抜けていたものを垢抜けなくみせている、そんな容姿なのだ。
実はクラスメイトの男子達の中でも、新妻さんは実は可愛いのでは?という議論が巻き起こっていたりする。
新妻さんが毎晩聞こえてくるあの声の正体だったりするのだろうか……。
「どうしたの?急に黙っちゃって」
上目遣いに俺の顔を覗き込む新妻さん。
「いや……そのなんというか……」
面と向かって、夜に聞こえてくるあの声はあなたのものですか?なんて言えるわけがない。
「言わなきゃわかんないよ?」
「えっと……その、もしかしたら違うかもしれないんですけど、夜になると変な声が壁越しに聞こえてきてさ、あれってもしかして新妻さんのものなのかなって……」
「ふふっ、そんなことかぁ」
そんなことって……この話を俺は切り出すだけでも緊張したんだが?
「どうだった?」
小悪魔的な笑みを浮かべて新妻さんは感想を求めてくる。
「悶々として寝にくいんで俺に聞こえるようにするのはやめてください」
俺だって性欲を持て余す年頃の男子高校生なのだ。
「そっかぁ〜悶々としちゃったか〜」
どういうわけか嬉しそうに言うと新妻さんは歩みを止めて俺を見た。
「オカズになった?」
「してません!」
仮にしてたとしても言うはずが無いだろ恥ずかしい。
「というかろくに話したことも無い俺に、そんなあけすけになってていいのか?」
そう言うと新妻さんは俯いて黙ってしまった。
気まずい空気が二人の間に流れかけると新妻さんは一言、
「今の私とは、話したのが今日が初めてかもね」
高二の四月に転入してきた彼女は、含みのある言い方をした。
それはまるで俺のことを知っているような言い方だった。
「今のって……?」
気になって問い返すが
「学校着いちゃったね。変な疑い持たれるのも嫌だし、別々に教室に入ろうか」
新妻さんは俺の質問に答えることなくひらひらと手を振ってどこかへ行ってしまった。
◆❖◇あとがき◇❖◆
作者のふぃるめるです。
この手の作品はこれで二作目なのですが、一作目が度を超えすぎて公開停止処分となりました。
今作では、重々気をつけて書いていきたいと思います。
不定期更新ですが更新時間は日付変更後にしようかと思っています。
稚作ではありますが、よろしくお付き合いください。
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