大人
ぼくは大きくなって大人になった。卵もますます大きくなった。
大人になったぼくは家を出た。だって中学のころからずっと、お母さんやお父さんがうるさい。高校に入るとお姉ちゃんまでうるさくなった。
みんなずっと卵が変だって言い続けてた。「あれ」をどこかにやってくれって。
だけどぼくの意思は固かった。だってもう卵を守ってあげられるのはぼくだけだもの。
大人になってお金を稼げるようになったぼくは家を出た。あれ以上うるさい環境にいたら卵にストレスがかかってしまうから。
ぼくは卵に特別な部屋をあげた。そこには卵の敵は誰も、何もない。
元気に育ってね。
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