神々はかく語りき。曰く我々は醜く世界は綺麗だ。

鈴音

第0話 初めに。神は集いて語り合う。

むかーしむかし、ある所に。大きな丸い大陸がありました。そこには沢山の人が住み、彼らの信仰する神々が住んでいました。


そして神々は、自分を崇拝する子供達が大好きでした。しかし、好きが過ぎたあまりに、他の子供達を貶したり、時には自分の子供をけしかけて戦争を起こしたりしてしまいました。


そんなことが何度も起きた時代に、一人の神がやらかしました。酒の勢いで、他の国を一つ滅ぼしてしまったのです。


しかも、その国は比較的温厚で、みんな大好きな国だったので、一人の神はみんなから命を狙われました。


それでもその神はしぶとく生き残り、他の神々も巻き込んで大戦争を起こしてしまったのです。


もはや子供達が介入を許されないその戦争で、世界はどんどん壊れ、最後には海を囲んでいた大陸が、海に囲まれるほど小さくなってしまったのです。


そんなこともあり、神々は一つのルールを作りました。


「今後戦争を起こさないために、みんなばらばらになった上で一年に一回集まって話し合う場を作ろう」


子供達に不干渉になり、神々はそれぞれ離れ、一年に一度沢山子供達を自慢する場を設ける。それが、神々が作ったルールでした。


そして今、この世界の子供達には辿り着けない遠い秘境に、世界中の神々が集まってきました。


さあ、まもなく話し合いという名の自慢大会が始まります。

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