幕間

第三章 終

「戦いはこれからだ、って感じの結末だったね。ようやく物語も本格的に始まっていくよ。第一部の序盤はこれで終わりと言ったところかな。


 さて、ここで少々解説をしてみよう。


 日本軍が運用していてキューバ軍にも供与されていた十式突撃銃だけど、これはソ連が開発した7.62mmカラシニコフ自動小銃を日本人向けに小改造したもので、基本的には同じ銃のバージョン違いだと思った構わないものなんだ。え、カラシニコフ自動小銃って何かって? そうだな、AK-47と言えば、あまり銃に関心がない人でも聞いたことがあるんじゃないかな。


 これは日本とソ連が広範に渡る軍事同盟を結んでいて、陸軍と海軍の技術を交換しているということだ。これによって帝国陸軍は一気にソ連陸軍並みの質を手に入れたし、ソ連海軍は帝国海軍並みの質を手に入れ、どちらも無視できない強大な勢力になっているんだね。


 あと馴染みがないものと言えば、ソビエツキー・ソユーズ級戦艦かな。君達の世界では一番艦のソビエツキー・ソユーズとソビエツカヤ・ウクライナが20%程度完成していたところで全部の計画が打ち切られた訳だけど、こちらの世界ではドイツに対抗する上で船魄を搭載する艦が必要になったから、スターリン書記長の厳命によって急遽、ソビエツキー・ソユーズだけが数万人の強制労働によって建造された訳だね。だから二番艦以降の建造は一番艦から少し離れているんだ。


 ではそろそろ、次の話を始めようか……と言いたいところだけど、ここで少し歴史の話をしよう。ちょっとだけ時間をもらって、その後に物語を再開しよう」

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