第12話 俺のステータス?

最近寝不足で学校に行く事が多かったから,久々に快適な睡眠時間を取れた気がする。めちゃくちゃ腹減ってるし喉も乾いてるけどよく眠れたな。


今は8:56…そうだ、俺仮病したんだった。

後で学校に今日は休むと連絡しておかないと。

それにしても両親が旅行に行っていてくれて助かったな。2,3日後に帰ってくるらしいが、もしも居たら怒られてたぞ。


取り敢えず腹が減っているので朝飯を食べ、その後ベッドに横になり昨日のことについて考える。



先ずは自分の手に入れた力について考えよう


「ステータス」


そう呟くと

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【レベル4】 SP20 QP15

MP 74

物理攻撃 14

物理防御 19

魔法力  2

魔法防御 21

敏捷性 15

運 5


【スキル】

・強欲lv,2 ()


【パッシブスキル】

・物理攻撃耐性lv,1

・酸の身体lv,3

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あれ、いつの間にか値が変わってる。レベルが4になってるからか?

最初に見た時は全て5以下だったのに、今では二桁超えがある。

それにスキルも『酸の身体』と『物理攻撃耐性』ってやつが増えてる。

これって…スライムのスキル?

酸の身体は触れた物を溶かしたり出来そうだが…


…ってまさか…パッシブスキルって解除できたりしないのか?

恐ろしいことに気が付いてしまった。酸の身体は、恐らく文字通り身体に触れたものを溶かすって事だろう。

つまり、俺は今後一切何も触れないって事じゃ!?

いや、だとしたら服が大丈夫なのはおかしい。それに今のところは何も溶かしてないし、勝手には発動しないって事?


試しにティッシュペーパーを握り、酸の身体とスキル名を言ってみると


ヌチャ

ティッシュから本来しない音がし、触感も変ったので手を開いてみると、ティッシュがドロドロに溶けていた。


うわぁ…なんかこれを自分がやったのだと思うと気持ち悪い。間違って自分の物を溶かさないようにしないと。


もう一つのスキルは物理攻撃耐性だが、どう確かめれば良いのか分からないから保留。


だがこの二つのスキル…やっぱりスライムが持っているスキルにしか見えない。倒した相手のスキルは手に入るって事?

いや…『強欲』ってスキルでスライムを吸収したからか。

もしも倒した相手のスキルが手に入るなら、俺が最初に倒した虫のスキルも手に入るだろう。



そして次に気になっている事は、変化したSPとQPの表示だ。

SP5→20 QP0→15と変化している。


QPはアイテムを交換する時に必要なポイントだ。

だがSPってのは何なんだ?


試しにステータス欄に触れてみると

SP20→19 物理攻撃14→15

この様にステータスが変化した。


そうか、このSPってやつを使うと自分のステータスを上げられるんだ。

だとすると、今の自分のステータスが高くなっているのは、スライムのスキルだけではなくステータスも取り込んだという事だと思う。


つまり俺のスキルは、使えば使うほど強くなるスキルって事だ。

一回使うとMPが全部なくなるというリスクはあるが、それに見合った効果があるスキル。

ハイリスクハイリターンの上に切り札とも言えるだろう。


一応全ステータス欄に触れてステータスの上昇値を見ると、全部のステータスが1ずつ上昇した。

となると俺の二桁の能力値はかなり大きそうだ。



次に考えているのは、次のクエストがいつ来るのか。

近いうちに来るかもしれないが、だったら分からない事を鎧の人達に聞ける。

だが、もしもまた高難易度クエストだったらと思うと少し怖いな…


とにかく、またクエストが始まっても大丈夫な様に出来るだけの準備をしておこう。

多分時間は同じだろうし、19時には水と食料を持って待機しよう。



しばらく家でゴロゴロし、学校が終わる時間まで暇を潰した。

そして佐竹が学校から帰ってくる時間になったので、荷物を取りに向かう。



「お前昨日どこ行ってたんだ!

それに今日も学校休んでたじゃねぇか、説明してもらうぞ!」


佐竹は玄関前で内野を叱りつける。


やっぱり不審に思うよな、なんて言い訳すれば良いものか…

本当のことを言っても信じてもらえるわけがない。


「…何か話せない事でもあったのか?まぁ、お前が無事なのは分かったから良いんだが」


問いに黙り込む内野を見て、何かを感じ取ったとのか佐竹は真剣な表情になる。


「すまん正樹、話せるときが来たら話す…かも」


「分かった…待ってるからな」


俺のことを心配してくれてたのか…やっぱこいつ性格良いな。

どうりで女の子にモテるわけだ。今度ジュース奢ってやろう。


その後佐竹から鞄を受け取り、帰宅した。




あ、あいつ俺の財布から千円抜いてやがる。あのクソ野郎。

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