Chapter 3-4
「今からちょうど50年前ですね。あなたの祖母・イリス・ウィザーズと、祖父・
「へぇ……。で? まさか会いにきただけ、ってわけじゃねぇんだろ?」
「もちろん」
シュラはシルクハットを取り、中に手を入れる。すると彼が取り出したのは、どう見ても中には収まりきらない刃渡りのサーベルだった。
それを二本。一本は自身が、もう一本は京太に向かって投げ渡す。
難なく受け取った
「一つ、お手合わせ願いますか?」
「悪ぃが、ゆっくり遊んではやれねぇぜ? 速攻でケリ着けさせてもらう」
「ええ。できるのなら」
「……
京太の呼びかけに、朔羅となぎさは頷く。真剣勝負ならば一対一で仕合うところだが、今はそんな状況ではない。
すると、周りの景色がキューブのように回転を始めた。キューブの層は無限にも思えるほど増えていき、左右に回転して景色を歪めていく。
『
やがて回転が止まったとき、そこは元々の店舗内よりも何倍も広いダンスホールとなっていた。
「
「う、うん」
京太の声かけで空はなぎさの背に隠れる。なぎさは彼女を庇うように手を広げた。
それを確認して、京太はサーベルを構えた。傷は痛むが動けないほどではあるまい。
同じく朔羅は大鎌を、なぎさは弓を。いつの間にか手にしていたそれらをそれぞれ構える。
「それでは――始めましょうか!」
轟、と。
踏み込んだシュラの姿は、その瞬間に京太の目の前にまで迫っていた。
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