第3話 悪のお留守番

 ママママァーッチョ! ママママァーッチョ!

 ふふふふんどし! ふふふふんどし!

 ふんどしマッチョがスパァァーークゥ!

 無敵、無敵、無敵ふんどしスパァァーークゥ!


 俺たち! 悪の秘密結社きんにくぅふんどしだーーーん!



 長男のエツ、次男のロク、三男のミツは今日も仲良し。

 今日は真夏の炎天下の中、母ちゃん天帝原付バイク黒王号に乗ってお出かけしていきました。だから3人は、クーラーの効いた部屋でふんどし一丁でお留守番です。


「プッハー、生き返るぜ。暑い日の麦のシュワシュワは最高だな」


「エツの兄貴の言う通り、仕事終わりの麦のシュワシュワは最高だぜ。なあ、ミツ?」


「ああ、麦ティーのファンタオレンジカクテルは最高だな、兄者」


「おま! 雰囲気を壊すなんて、やっぱりお前は悪い奴だな! ていうか何で5歳が一番落ち着いてるんだよ。あ、ロク。お前もチューペットを一人で一本食べるとか、何て悪い奴なんだ」


「ぐへへへへ。そんな兄貴こそ、凍らせたパピコを溶かしてから飲むとか、とんでもないわるがいたもんだぜ!」


「はっくしょーい! ところでロクよ、なんか寒くねえか?」


「ブルブル……。兄貴、確かに寒いな」


「兄者よ、俺がクーラーを18度に下げた。DENK〇ちゃんでんこちゃん、恐るるに足りず」


「な、なんだと!? 母ちゃんをも恐れぬ悪魔の所業! DENK〇ちゃんでんこちゃんに殺される覚悟すらあるとはな。ミツよ、やはりお前の悪事にはかなわねえな……」


「こらー! この部屋、寒すぎるんだよ!」


「「「かかか、母ちゃん!?」」」」


 ママママァーッチョ! ママママァーッチョ!

 ふふふふんどし! ふふふふんどし!

 ふんどしマッチョがスパァァーークゥ!

 無敵、無敵、無敵ふんどしスパァァーークゥ!


 俺たち! 悪の秘密結社きんにくぅふんどしだーーーん!


 長男のエツ、次男のロク、三男のミツは今日も仲良し。

 涙に濡れたふんどしが今日もはためく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る