ウラオモテ -正しく殺してください-

アサキ

1

「上の窓なら開いている。あそこから入って、俺が鍵を開けてくる」

 彼が壁をよじ登り、小さな窓に頭を突っ込む。


 ストン──と窓が閉じて、頭の無くなった体が落ちてきた。


 彼のお姉さんは血を浴びながら、弟さんの首の無い体を抱き締める。

 そうして1人が減った後、他の1人がトイレへ行くと言って居なくなり……探しに行くと、カッターで首を刺して、動かなくなっていた。


 私を含めて、残ったのは3人。


 だけどやがて私は、一緒に残っていた彼女から、鉄パイプを何度も叩き付けられた。


 徐々に意識が遠退いていく。

 あの人は不器用だなぁと思いながら、私はゆっくり目を閉じた。


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