宇宙船や未開の惑星を舞台としたSF作品ですね。
SF要素は本格的でありながら、戦闘シーンや笑える要素も散りばめられておりますので、とても読みやすく仕上げられています。
天使など神話的な要素も含まれますが、女神な転生のゲーム知識しかない私でも理解できますので、難しくはないです。

この作品の魅力は圧倒的な描写力でしょう。
宇宙船内部での生活、いわゆるVR的な空間の仕組みや様子、未開の惑星の不気味であり神秘的でもある雰囲気など、とても丁寧に描写されておりますので、読んでいてそれらの光景が目に浮かびます。まさしく登場人物同様、実際にその世界を体験しているような気分ですね。

また、主人公ら登場人物の性格もわかりやすく、彼らのやりとりはいつも面白いです。
ヒロインの「幼女」という単語で色々と構えてしまいますが、あらすじにもある通り彼女の正体は早々に明かされ、以後は主人公の相棒兼みんなのマスコットとして、物語全体を支えます。彼女と主人公のバディプレイや、チーム内の連携シーンなどはとても熱いですね。
普段の主人公は周囲に翻弄される弄られキャラですが、学者という立場でもあるのでいざという時にはとても頼りになります。知識を生かしたギャグもあり、世界観に深みをもたせてくれますね。
始めは断片的だった謎が少しずつ明らかになる楽しさもあります。

このように素晴らしい要素のたくさんある作品です。とても面白いので、ぜひ皆様もご一読ください。オススメです。