7 中年

 「あー、ここはどこだろう」順也は、ここまでの記憶がない。覚えているのは・・・もう数十年も前だ。受験勉強で疲れ、「ちょっと」のつもりで友子に告白し、彼女も自分が好きだとわかり、互いに裸でふれあい、ふらふら…と…思い出した。その後、事情聴取され、・・・そういえば、ここは・・・松白神社か?外では、雨の音がするな・・・

「よう、順也君」

「あなたは・・・」

「僕は、友也よろしく。」

「友也?」

「君の様子を君が中一のときから見てたよ」「中三の時から?」

「そうだね。そういえば、君は(あの事)をどう思っているかい?」

「うーん・・・あれでよかったかなって思ってる。」

「ほうほう、ではその後なぜここに来たか覚えているかい?」

「・・・覚えてない。」

「それは、そうだろう。私は数十年と引き換えに、警察に連行されそう・・・」

「ちょっと待って、数十年って今何年?」

「二千三十年さ。」

「あっ、やばっ。ってことは仕事を探さなくては。」

「そうかい。では、この人を妻にするといい。」その時、友子が目の前に現れたとともに、友也は消えて彼は神社の鳥居に立っていた。

「友子!」

「順也!」


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