バニー体操服ブルマに誘惑された

神城零次

第1話 夢の中で

 真っ白な世界で目を覚ました。一瞬死んだかな?と言う考えがよぎるが最後の記憶はスマホをいじって布団の中に入るまで、ははん、夢だな。


「こんばんは、お兄さん」


 声をした方を見てギョっとする。

 黒いうさ耳を付けた体操服(なぜか今どきは廃止されたはずのブルマ)を着た黒髪で明るい茶色の目をした美少女が居た。ロリ巨乳というのだろうか? 低身長で胸が大きく、尻は小さい。


「ガン見して~。溜まってんの?」

「健全な男子高校生なら当然の反応だ! 無罪を主張する!」

「被告はこのように供述しており」

「魔女裁判でももっとマシだったと思われる! いきなり裁判沙汰に発展する案件か、これ」

「ま、これ夢だしね」


 夢の住人に夢だと断定された。この時点で起きるというのがいつものパターンでもっと堪能しておけば良かったと後悔していたはずなのだが、ちっとも目が覚める気配がない。何故だろうと首を捻っていると……。


「私の存在がお兄さんを夢から離さないだよ~」

 

 怖い事言われた気がした。下手をすると永遠に目が覚めない。可能性もあると言う事だ。まあ、逝きの駄賃に胸に触ったりしたが怒る様子もない。メロン大のマシュマロがあったらこんな感じかと瞠目した。


「人生初のパイタッチは、いかほどのお値段でしょうか?」

「夢魔じゃないからそれはいいけれど。なんならお尻も触っとく?」

 

 化成繊維で編まれた今や性的搾取の象徴。ブルマ、何故人はここまでブルマに惹かれ、そして欲望を滾らせるのか。分からないけど分かってしまう男の性。パンチラならおぱちゃんでもソレを追い。雨の雫で濡れた下着が見れた日には神感謝を捧げる。ごう深き男の性。


「分かる分かる。水着グラビアと下着姿、布面積は一緒だと水辺にある途端。あぁ、ってなるよね」

「さすが欲望の権化。俺の事よく分かってる!」

「じゃあ、合体しましょう!」

「いや、言い方が雑!」

「セックス、交尾、性交、夜の営み。色々呼び名はあるけどヤルことは一つ。エッチしようぜ!」

「ホントに精神的な童貞喪失なのな……」

「いや、現実でやったら犯罪だから」

「そりゃそうだ。夢で経験した分だけ大人になれればいいのに。記憶を持って目を覚めるの、それは叶わないんだろ?」

「そうこれはたった一度だけ貴方に訪れたの欲望からのプレゼント。爆発前に抜いとけってね」


 情緒もへったくれも無いが、童貞にリードは無理。ネットとか十八禁のDVDとかで見るヤツはどうもダメらしい。いきなりそんな事言われても困る。歩み寄るスピードで手を繋ぎ、キスをした。服を脱がせ合ったが、脱ぐ時に外れたバニーの耳飾りを付け直す仕草は裸でもフェチズムを感じた。どうやら。心の底から俺はバニーガールが好きらしい。 

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