「ワイ、魔王やりたいねん!!!」 【架空お笑いコンビ『リバース』】
蒼田
ワイ、魔王やりたいねん!!!
「「ども~」」
「闇より黒い漆黒の男! しろ、と」
「神より授かりし純白の
「「二人合わせてリバースです! よろしくお願いします~!」
「いやぁ最近色々な
「そうですね、
「そこでワイ……ちょっと思ったんですぅ」
「何をです?」
「……魔王やってみたいな、と」
「待って、そこ勇者やないん?」
「いやね、色々な聖典が出回る中! 『魔王もの』も人気やん?」
「確かにそうやけど……普通そこ勇者をやりたがる所やないん? こう、正義の勇者がずばっ! っと悪の魔王を切り裂く所がかっこよかったりするんやん?」
「いやいやいや、わかってない。あんさんわかってない」
「……ちょいちょい素が出てるけど大丈夫か?」
「……そこは触れんとこ」
「で、何が分かってないって?」
「誰が魔王が『悪』って決めつけたん?」
「……神様とか人やないんか?」
「勝手に悪と決めつけられた魔王側にも言い分があってもええと思わんか?」
「ま、まぁ……言わんとしていることは分かるけれども……「そこで! ワイが率先して魔王をやろってことです」」
「なるほど、魔王の良いところをアピールしていくわけやな」
「そういうこと。やけんくろ、あんさん勇者やってくれんか?」
「……ええけど、その流れ、俺が悪役な気がするんやけど」
「そんな細かい事気にせんとき。気にしよったら
「……もうすでに魔王役のしろはん、悪が滲みでとるきがするけど、まぁええか」
「ククク、よく来たな勇者よ」
「魔王! ようやくお前のところまでたどり着いたぞ! 観念しろ!」
「ククク、我が出向くまでもない! 行け! 四天王達よ! そのものを住居侵入罪で逮捕しろ!「ちょちょちょ待て!」」
「……なんや、ええ所やのに」
「勇者、住居侵入で捕まるん?!」
「ほかにも罪状あるで、器物破損に強盗、自白強要罪とかや」
「まて、それ身に覚えないわ」
「罪人は皆そういうんやで」
「いや、ほんとないから」
「しらばっくれてもいかんで。勝手に人の家に上がり込み壺を割り、引き出しをひいてはアイテムを盗み、そこに住む住民に「情報をはけ」と強要する。言い逃れできへんで」
「……やったけれども! やったけれど、それは人間の国の話やろ! それ王様にやってもええって言われたんや!」
「残念や……もうすでにその時、その土地はワイの領土やったんや」
「これちがう! 良い魔王アピールになってないやん! 仕切り直し!!!」
「仕方ないなぁ~ほな、もう一回やるで」
★リバース!★
「ククク、よく来たな勇者よ」
「人々の
「いや、説明せんとわからんやろ?」
「確かにそうやけども、大丈夫や!」
「なんで?」
「多分勝手にミ〇ド〇ースとか、エ〇ター〇とかりゅ〇〇うとか想像してくれんねん。率先して文字数稼がんでもええねん!!!」
「そんな身もふたもないこと言うなや! いろんなところからおこられっぞ!」
「なんかわからんけど強大な敵くらいでええんや!」
「なんやそのこだわり……まぁええ、最後や、最後の仕切り直しや」
「分かった」
★リバース!★
「ククク、よく来たな勇者よ」
「人々の
「ぐはぁぁぁぁ!!! こ、の……我が、ま、ける、とは……」
「はぁはぁはぁ……どうだ魔王! 苦しみを味わった人達の想いだ!」
「人間め……そこまでして我がかけた保険金が欲しいのか「待て!!!」」
「なんや、うるさいな。最後やのに進まへんやないか」
「魔王! 保険金かけとん?! 初耳なんやけど!」
「え、ちゃうん? 勇者とかに送られる支援金とか、勇者のせいで被害にあってる人達に対する謝礼金とか口止め料とかかなり
「そんなはずないやろ?! こう……モンスター被害とかが
「え、魔王、そんな命令送ってないけど?」
「え???」
「もうええわ!!!」
「「どうもありがとうございました~」」
―――
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「ワイ、魔王やりたいねん!!!」 【架空お笑いコンビ『リバース』】 蒼田 @souda0011
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