【本文感想】1-14 呪いはマナを、やぶれない~復讐したい闇堕ち元王妃は、偽りの家族愛に屈しないっ!~
●作品名:1-14 呪いはマナを、やぶれない~復讐したい闇堕ち元王妃は、偽りの家族愛に屈しないっ!~
⇒作品URL:https://ncode.syosetu.com/n0923hv/15/
Web想定
(2)「推し!」ポイント:要
(3)「惜しい!」ポイント:要
(2)「推し!」ポイント
◆陰謀系、異世界王宮ファンタジー◆
愛嬌抜群の小さな男の子と優しい王弟に囲まれて、『可愛い』と『恨めしい』の間で揺れ動く主人公・リコリスは、悪魔に囁かれながらも果たして幸せになれるのか?
(1)所感
可愛い疑似家族……の裏で黒い思惑がうごめている異世界王宮ファンタジー。
マナとは真名の事だった!(←これが一番びっくりした&アハ体験だった
冒頭から、和気あいあいとした感じがいいですねぇ。
アネモスの言動が一々可愛いし(プルプルスプーンで「あーん」強制とか、ご褒美じゃない!)、優しく見守っている王弟。
リコリスが非情になり切れないのも仕方がない感じある!
しかもこの王弟が復讐心を持っているリコリスの一つの外的ブレーキになっているような感じもある(監視されてて下手に動けない、みたいな)。
三人とも、魅力的でありながら複数の役割を内包している、良いキャラづくりだなぁと思いました。
すごい。
だからこそ、後半でのシリアスでの落差がすごい……。(←褒めてます。笑
この作品の二面性を上手く示した構成になっているなと思います。
っていうか、リコリスの息子って本当はアネモスですよねぇ?
『損傷の激しい』っていう事なら周りの目も騙せそうだし、気が動転していた当時のリコリスだったら見間違えてもしょうがない。
同じ時に側室の子が生まれたというのも怪しいし、悪魔も『前半しか愛名が分からず』だなんて、かなり意味深な事を言ってたし。
何よりも、桃色の瞳がアネモスとお揃いこりゃもう確定でしょう。
となると、『腹違いのこの子は生きていて、私の子は』と思った時に、ちょうどよく体調を悪くしたのは、悪魔が掛けている『情を与えた者からの愛を喪った時』に発動する呪いが瞬間的に発動したからなんでしょうね。
もしこれが少しずつアネモスの生命力を削る系の呪いだとしたら、全ての真実を知った時リコリスはまた、ひどい苦悩に苛まれてしまいそう……。
ハッピーエンド好きな野菜ばたけとしては、せめてそうじゃない事を祈りたい!
(3)「惜しい!」ポイント
冒頭で情報を全出ししちゃってる感じがして、惜しい!!
というのもこの作品、とても出来が良いんですよね。
読んでいてつまる事はないし、情報の出し方も上手なんです。
だけどそれが故に、読了後に「読み切った!」という一種の満足感が芽生えちゃって。
何でかなぁと思って考えたんですが、もしかしたら『知りたい情報が一通り冒頭で見えちゃってる』からなのかもしれません。
例えば、王子の正体について。
その事に気が付く過程が一つのストーリーとして成立する以上、冒頭であまりにヒントを出し過ぎてほぼ確定させてしまっているのはちょっと勿体ないかもと思います。
せっかくなのでもうちょっと引っ張って、読者をリコリスと一緒に少しずつ「もしかして」と気付いていった方が、読者を巻き込んだストーリー展開が出来るかもしれないなと思いました。
とはいえ、かなり完成度の高い作品だったと思います。
面白かったです。
あくまでも「『書き出し』として見るならば」という意見なので、短編にするならこれでいいような気もします。
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