【あら感】3-03 ルゼの喝采、あるいはファランディールの偽典

●作品名:3-03 ルゼの喝采、あるいはファランディールの偽典

 (2)「惜しい!」ポイント:要



【タイトル・あらすじのみを見ての感想をお届けしております】



(1)所感

 『天才儀劇作家・ファランディール』の創作の為に結婚させられた奴隷の少年であり、儀劇作家の弟子・セロと、ファランディールの娘・エメリの、恋愛渦巻く跡目争いの物語……という感じかな?


 エメリとの再会を喜ぶセロに対し、離婚したがっているエメリ。

 二人のこのすれ違いの間には一体何があるというのか。

 エメリはセロの気持ちを本当に分かっていないのか。それとも分かった上で尚、身を引こうと思っているのか。

 それは果たして自分の為? それとも相手・セロの為?

 様々な憶測が出来そうな、とても意味深なあらすじですよね。


 ハッピーエンドかどうかは明示されていませんが、是非ともハッピーなエンドであって欲しい!

 そんな作品だなぁと思います。

 キャラクターを素直に応援できそうです! 



(2)「惜しい!」ポイント

 あらすじ二行目が気になります!

 なんかとっても惜しいんです!!


 というのもですね、二行目以降のエメリとの関係性の説明として『①修道院から帰還したファランディールの一人娘』『②待ち望んだ再会(つまり今までは離れて暮らしていた)』『③彼女に恋してひさしい』『④離婚だってなんだってできる』『⑤奴隷の少年と幼い我が子を結婚させた』という言葉が順番に並んでいます。

 要約すると「セロと結婚させられたもののその後修道院に預けられていたエメリが、ファランディールの死をキッカケに帰ってきた。セロにとっては恋してひさしい相手であり、待ち望んだ再会だったのだが、離婚をほのめかされてしまう」という感じの話の流れだと思います。

 これを数字で示すと⑤①③②④という順番になるのですが、見ての通り時系列が前後しているんです。

 おそらくその影響で、少なくとも私は初見ではすんなりと内容が頭に入って来ず、⑤に到達するまでの間は「うん? うん??」と思いながら首を傾げつつ読んでいました。

 最後まで読めば、「あ、なるほど」となるんですけどね。


 ただせっかくドラマチックなお話になりそうなのに、最悪途中で「よく分かんないな」と諦められる可能性があるなぁと思って、それがとっても勿体なく感じました。

 少し情報の時系列を整理してあげると、より読者の心をギュッと握って離さないあらすじに出来るんじゃないかなと思います。


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