空からのおくりもの

ももいくれあ

第1話

泣いていた。

彼の中で泣いていた。

思いきり泣いていいよ。と

私はオンオンワンワン泣いた。

なぜ涙に至ったのか、

ほんとに泣いていたのだろうか。

実は、ほとんど記憶にない。

  ゆめ?

もしかしたら、そうなのかもしれない。

でも確かに、確かにそのあったかさを感じた。


嬉しいんだよね。。。と、

そう問いかけ、泣いていいよと囁く彼。


今日から暫くの間、彼に会う事はないでしょう。

淋しくないの?と問う彼に、

私は何とこたえたのだろう。。。

今朝の事すら思い出せない、

深い眠りについていた。


本当は全て無いのかも。

見えているようで、触れているような、


彼は私の夢の中。

いつの間にか現れて、

あっという間に去っていく。


このまま、ずっと限りなく

夢の中に浮かんでいたい。

そんなわずかな私の願いは、

今日も、明日も続いていく。

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