食
後輩がお腹が空いたと言って、明らかに食べきれない量のご飯を買ってきた。中くらいのおにぎり三つに、デカい菓子パンが二つ。いつもおにぎり二つくらいで満足しているくせに、お腹が空いてるからっていくらなんでも自分の胃袋を過信しすぎじゃないか。
「いただきます!」
パチン、と両手を合わせてから食べ始める後輩。美味しそうにおにぎりから食べ始めたものの、三つめの途中辺りから青い顔をしている。
「だから食べれるかって聞いたろ」
「食べられるって思ってたの!」
お腹空いてる時はいくらでも入りそうって思うんだもん……なんて、しょぼくれながらモソモソとおにぎりを食べている様子がアホの子みたいで可愛らしい。そう思いながら見ていると、おにぎりをやっと食べ終わった後輩は残っているパンを二つ、俺の目の前に置いた。そして一言、あげる、と。
……いや、食べきれないからって俺に処理させようとするなよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます