第4話 運上所と笹のお餅と西園寺公望


 新潟市歴史博物館(みなとぴあ)新潟市中央区柳島町2-10


運上所うんじょうしょ」というのは税関の昔の呼び名です。

 明治2年に建てられた新潟税関庁舎がこの歴史博物館の敷地にあります。

 当時の大工さんが、洋風ってなんぞや、と考えてつくられた建物なのですが、

 まったく想像の洋風なので、和風なのか洋風なのか分からない形。

 歴史的に貴重な現存する明治初期の建物です。


 大政奉還の時に、幕府直轄市で新潟奉行(遠国奉行)が治めたこの街は、

 藩の管轄に属しておらず、最初は「新潟裁判所」(現在の裁判所とは違う)という行政区になり、「裁判所」は「府制」となりました。

 東京府、京都府、大阪府、新潟府、長崎府・・・というかたちに。

(これらの町は藩ではないので、『府』となったのです)


 新潟府知事は公家がなることとなっており、初代は四条隆平しじょうたかとしが就任しました(のちに奈良県知事)。

 新潟開港時の新潟府知事は西園寺公望さいおんじきんもちです。フランス留学の意向が強く、新潟府知事在任期間は短かったそうです。

 のちにわが国の首相になります。


 この新潟市歴史文化博物館の近くに、

「田中屋 みなと工房」新潟市中央区柳島町1-2-3

 があります。


 笹団子や製造工場があって、その場ですぐ食べられる感じになっています。

 このあたりの史跡見学のおやつにどうぞ。

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