第25話 ハゲチャビンは 主人公を認めた！
ピロリロリンッ。テレレレッレッテッテー。
「そうだ、いつも忘れるけど、倒せたんだった」
『それぞれ １４２のけいけんちを かくとくした！
３１８マネーを てにいれた！
ココは レベル１０に あがった！
ちからが ２あがった！
すばやさが ２あがった！
たいりょくが ３あがった！
かしこさが ３あがった！
うんのよさが ３あがった！
さいだいＨＰが ７あがった！
さいだいＭＰが ５あがった！
こうげきのちからが ２あがった！
しゅびのちからが ３あがった！
こうげき魔のちからが ３あがった！
しゅび魔のちからが ２あがった！
みりょくが １あがった！
ココは がいねんバリアを おぼえた！』
「……ん？ がいねんバリア？ 概念……？ ……ははぁーん」
『そして、もうわかったよ。これから私は『おし◯◯』という特技を覚えるんだね。ヲタの私にぴったりな特技どーもありがと！』
……まーた、私の心の中を見やがったんだなー、この鶏は。
『おし◯◯』で来ると思っているから、そこを突き、『がいねん』で来た。
“概念”、推しを構成する様々な要素。のバリア。……どういうこっちゃ。
「ま、使えばわかるか」
『エンウーは レベル１１にあがった！
ちからが ４あがった！
すばやさが ６あがった！
たいりょくが ５あがった！
かしこさが ６あがった！
うんのよさが ６あがった！
さいだいＨＰが ８あがった！
さいだいＭＰが ７あがった！
こうげきのちからが ４あがった！
しゅびのちからが ５あがった！
こうげき魔のちからが ４あがった！
しゅび魔のちからが ６あがった！
みりょくが ３あがった！
エンウーは ウンメーみずを おぼえた！』
「……最初に飲んだやつじゃん」
「僕の涙！ だから、すごい効力あるコケ！」
「……」
「その疑い全開のジト目、やめてほしいコケー」
『テイオスは レベル１６にあがった！
ちからが １０あがった！
すばやさが ８あがった！
たいりょくが ９あがった！
かしこさが ５あがった！
うんのよさが ４５あがった！
さいだいＨＰが １２あがった！
さいだいＭＰが ７あがった！
こうげきのちからが ８あがった！
しゅびのちからが ５あがった！
こうげき魔のちからが ４あがった！
しゅび魔のちからが ５あがった！
みりょくが ２３あがった！
テイオスは がんせきなげを おぼえた！』
「岩石投げか！ まだ筋力は衰えていないからな！ それぐらいいけるか！」
「…………」
どう考えても、ド◯クエの特技の合体技ですけどねー。
まぁ、とにかく。これでカリール王も、ハゲチャビンも
と、思っていたら後ろから足音が！
「テイオスさん！ きっとアルマスです！ 早くこの洞窟から出ましょう！」
「おう！ そうだな！」
走って洞窟を出て、草むらに隠れると、入れ違いで
『アルマスは レベル１２にあがった！』
何もしてないのにレベルが上がった。これぞ、ムカつく主人公補正。
まぁ、いいよ。主人公だもんね。仕方ない。おっと出てきた出てきた。相変わらずゆっくりだなー。そして、カリール城へ。
「私たちもこっそり後をつけましょう！」
「おう！」
カリール城、謁見室。
『大臣「どうくつに 住みついたまものを よくぞ倒してくれた！ それでこそ 勇者のまつえいじゃ！」』
「……」
倒したの、商人+巨大鶏ですけどね！
『大臣「これは わしからの ほんの気持ちである！ 受けとるがよい！」』
『アルマスは ７７マネー うけとった！』
「……」
少な！ マジでほんの気持ちじゃん！ 人喰い
『大臣「ん？ 王は姫様がしんぱいで 寝込んでしまったのだ」』
王様メンタル弱っ！
『大臣「勇者のまつえい アルマスよ 姫様を助けるために まずはナマーカの店によるとよい」』
次はナマーカの店か。
「ナマーカの店って何だろうな？ ココちゃん」
「……占い鶏や」
「人がたくさん集まる酒場コケー」
もう占いの演出も放棄かい。ま、いいや。これでやっと、四人パーティになって、私たちが先回りして倒さなくてもよくなるだろう。
「酒場かー、いいなー！」
「テイオスさんは、お酒、強そうですね」
「おう！ 何杯でもいけるぞ！ ココちゃんは弱そうだな」
「……激弱です」
「わははっ！ 女の子はその方が可愛いさ！」
「……あい」
推しの飲みっぷり、見てみたいなー。
−−−−−−
あとがき。
あれです。わかる人にはわかる、あの酒場です（笑）
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