どこへ行こ

下駄を履いたらどこへ行こ

霧雨の降る千本松

下駄を履いたらどこへ行こ

雪のちらつく冬の浜

下駄を履いたらどこへ行こ

有無を言わせぬ寒椿

握り拳を誰彼突き上げ

あなたは一人になったのね

私の片手をひいたその手が

誰かに恐れを埋めるのね

かなしい かなしい

かなしいね

自分のために生きていたって

少しもバチは当たらないのよ

兄弟だろうが親子だろうが

あなたの人生はあなたのものよ

明け渡そうなどやめておくれよ

あなたはあなたを生きるべきだよ

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