第2話 アメリカと台湾客家

追記

  台湾客家としては戦争したくないのだが、親分のアメリカが中国とトラブルを起こせとせっつく。もしくは、そういうアメリカの戦争依存体質に台湾客家がうまく乗っかってやろう、という面もあるかもしれない。

  このあたりは、口八丁手八丁・魑魅魍魎・嘘ばかりの国際政治ですから、本当のところはわからない。


  しかし、アメリカという国が戦争をやらないと生きていけない、いわば「サメが24時間泳いでいないと死んでしまう」のと同じ体質であることは、以下の立派な論文で証明されています。

「米中貿易データから見える「アメリカが常に戦争を仕掛けていないと困るわけ」」

https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220901-00313062


遠藤誉

中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士

9/1(木) 11:13



  この論文(記事)を書かれた遠藤誉という方は、

① 自分自身の身で戦争の悲惨さを体験されている。 → 単なるインテリの「反戦」とは違う

② 中国(の軍隊)による「チャーズの悲劇」によって命からがら生き延びた、という体験から、中国関係の職(学者)ではあるが、中国万歳ではない。「中国」という国家に対しては、むしろ、ネガティブな感情が強い。

③ しかしながら、この方は筑波大学の理学博士というタイトルに相応しい、理性と知性の持ち主。ですから、たとえば「中国の悪」を、その徹底した理知力で追求すると、その裏にある「中国の善」もまた見えてくる、という真理に行き当たる(論文になる)。

まあ、比較にもなりませんが、私のような偏った論理と、ものの見方をする人間とはまるで異なる、バランスの取れた、真のリベラル性をもたれた方です。

④ 女性らしい丁寧な資料作り

  A.私たち文系には苦手な、無味乾燥な数字の羅列を、きれいで見やすい、そして正確な図や表にしてしまう、というのはこの方の最大の能力の一つだと思います。

  B.また、中国語はもちろん、英語も堪能でいらっしゃるので、どんな国の情報でも日本語で読むようにして理解し、それを生きた正しい日本語で解説してくださる。

  C. つまり、難解な数字にしても難解なレトリックでごまかされた外国語の文章でも、それらの難関(垣根)を取り払い、論理でも文字でも、すべて平等で明白な事実として提示してくれる。真の平等というものを、現実に論文という形で具現化して見せてくれるという、晴らしい才能の方です。

⑤ この方の主張に関しては、もちろん、読者によって好き好みとか、賛否両論はあるでしょう。たとえば、この方が経験された1945年のチャーズの惨劇(中国に対する憎しみ)にしても、私のような、話だけでしか戦争を知らない世代の人間にとっては「戦争だからしかたないのでは」という話にしてしまいがちなのですが、ご当人にとっては、はらわたの煮えくり返る体験でしょう。頭では、大変なことを経験されたのだなぁーと理解はできますが、そのあたりのギャップは埋めがたい。


  こういう優れた論文(記事)を無料で誰でも読めるという幸運は、日本人ならでは。

  韓国や台湾客家では、こういう論文自体を書ける人間が一人もいないし、また、そういう人が万が一いたとしても、彼らの社会では無料で提供する、という価値観はない。

  日本人という単一・純粋民族であるからこそ、知識や経験の共有ができるのです。


2022年9月2日

V.1.1

平栗雅人


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