テレパシー
サキュバスが受け取った手紙の内容とは…
「なー、どうしたんだよ?コレなんて書いて
あんだよ?」
「…えと、このままじゃ魔力が落ちるって」
「え?魔力落ちるとどうなんの?」
「わからないんだ。でも、飛べなくなる可能
性が高い。で、そのうち死んじゃう…かも
?」
「かも?なんて言ってる場合じゃなくね⁉︎ど
うすりゃいいんだよ⁉︎もっと焦ろうよ‼︎あ
んたマイペース過ぎなんじゃないの⁈」
「あぁ、それは生まれた時から言われ続けて
いたなぁ」
…
ほんとこいつ…
でも、どうすりゃいいんだよ。
オレが腹一杯食ってキスしたらいいのか?
「あーっ‼︎」
ビクッ
「何⁈今度はなんだよ」
「しっぽが…」
「え、しっぽ?」
…
へニャン
サキュバスのしっぽがふにゃぁっとしてい
た。
「…あ、魔力落ちてんのか?」
「うん。どうしよ〜。」
「待ってろ!今オレが魔力回復してやるから
な」
「…う、うん」
って事でオレはガツガツ飯をたらふく食べ
た。
「ふぅー。腹一杯だわー」
こんだけ食えば、魔力回復すんだろ。
…
「じゃ、キスするぞ。」
「う、うん」
チュー♡
キュルキュルン♡
…
「お腹は、いっぱいになったよ。でも…まだ、
ほらしっぽが…」
へニャン
…
あー、どうすりゃいいんだー⁉︎
「寝れば回復したりしねーの?」
「うん…多分ただ寝るだけじゃダメだと思う
んだ」
「うーん…待ってろ。今パソコンで調べてや
るよ」
「あ、ありがとう」
…
「あー、わかんねーなー…んーっ……」
グスッ グスッ
ポロポロ泣き出すサキュバス。
「はぁー…泣くなよー」
ポンポン
オレはサキュバスの頭をポンポンしてなぐ
さめたんだけど…
ピーン♡
ってサキュバスのしっぽが元気になった。
…で、それと同時にオレもなんかいい意味
でゾワァ♡って全身なったんっすけど…♡
「えっ⁉︎なんで⁈なんかした⁉︎」
「わかんなぁ〜い♡でもよかったー♡ありが
と。安心したら眠くなっちゃったー。おや
すみ〜♡」
…サキュバス。
さっきまでメソメソしてたのに切り替え早
っ‼︎
もしかして…頭ポンポンしたから⁈
えっ⁇
そんだけでいいの⁉︎
ってか、なんでオレもゾワァ♡ってなった
ん?
このモヤモヤどうしてくれんだよ…
サキュバス。。。
あのー……
じゃあ、オレが頑張って満腹になったのっ
て無意味かよーっ‼︎
…
オレも寝よう。
次の日学校でひじをつきながらボーっと授
業を聞いていた。
すると、
・ハヤトー、おーい、ハヤトく〜ん・
とどこからともなく声が聞こえてきた。
えっ⁈
んっ⁉︎
…
あ…
サキュバスと目がばっちり合った。
もしかしてオレの事呼んでたのってサキュ
バス⁉︎
ニコニコしながら手をヒラヒラさせてくる
サキュバス。
え…⁇
テレパシーってやつっすか⁈
・おまえテレパシー使えんのかよ⁉︎・
・あ!通じた⁉︎すごっ・
・…行き当たりばったり感半端ねーな・
・だってまだ修行の身だし、わたしだって
よくわからないんだもん・
・そっか、ま、テレパシー使えるのは色々
と役に立ちそうだな・
・ねっ・
と、授業中に仲良く顔を見合わせてにっこ
りとした。
その時オレたちは、その光景を委員長がジ
ト〜っとした目で見ていたなんて気づきも
しなかった。
続く。
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