第3話 14歳の将来


小学一年生の時

私はケーキ屋さんになるのが夢でした


中学一年生の時

私は学校の先生になるのが夢でした


中学二年生の時

私はカウンセラーの人になるのが夢でした


今、中学三年生

何も夢がありません


昔はたくさんあったはずなのに

今は何もないんです


あのキラキラ輝いて見えた職業

何にでもなれると思った未来

自分自身の可能性


何もかも分からなくなって

気づけば何も無くなっていました


他の人はなりたい将来がちゃんとあるのに

私だけはありませんでした


焦りました

油断しました


渡された進路希望の紙が

少しだけ怖く感じました


これに何かを書いた瞬間

これ通りの未来になってしまいそうで

これが未来の計画図みたいで


何だか怖くなったんです


未来なんてどうでもいい、なんて思いました


結果、締切日直前まで進路希望の紙は書けませんでした


そしてふと思いました


自分に将来はあるのか、と


もしかしたら、ifの話で、

自分が近いうちに死んでしまったら

もう明日を期待する事が出来なくなったら

生きている意味が見つけ出せなくなったら


あると思ってた将来が無くなったら───


自分は将来に何を望むのだろう。

























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