第29話 収納の指輪を販売
そうか!・・・
それで、素材は? っていうから、まさか? D ランクがワイバーンを買い取り依頼に出すって、それオカシイだろ?
まあ、ついてこいっていうので、解体場までついていって、解体担当のガーシーさんを紹介された。
僕に関することで、「魔法による秘密契約を結ばせたので、彼になら、素材を出しても、他に情報が漏れることは無い」って言い切るので、ならそれで、良いかな、ということにして、僕も、よろしく!って解体担当のガーシーさんに挨拶をしておいたよ、でも、できれば、ガントさんも立会の状況でやって欲しいって要求はしておいたけどね。
ということで、ワイバーンをとりあえず2匹出して渡してきた。
もちろん、魔石は抜けているよ。だから、買い取り依頼は、魔石以外で、肉、皮、牙、とかの素材全部で。
面倒なので、報酬とかの代金などは、口座入金にしてもらった。
これで、冒険者ギルドにも口座が出来てしまったなって思っていたら、「口座なんか、最初にカードを作ったときに既に出来ていたよ、ただ、使わなかっただけで」・・と言われた。
そういうことなんだな・・・だって、前は金貨とか、袋詰だったじゃん、って言えば、それは、普通は現金取引だからなって普通に言われた。
もう、良いや、それで、どのくらいになるの?って聞いたら、
肉が20枚、素材で20枚、状態が良いので、上乗せ10枚、で、一体あたり、50枚、合計、金貨100枚が口座入金されるって、換算、1000万円か? 高い?安い? よくわからん。
隣の商業ギルドへ入って、イナーバさんを呼び出して聞いてみる。
商業ギルドでも買い取りはしているようで、肉、素材を合わせて、状態の良い、一体あたり、40枚、だって!! そうか、魔物関連は、冒険者ギルドが良いんだな。よく分かったよ。
今度、ガーシーさんに、酒でも持っていくか? 酒、強そうな顔してたし。
ついでに、イナーバさんに僕の腕輪を見せて、こんな腕輪収納って幾らぐらい?
時間停止、容量無限の最高級品で、金貨1万枚(10億円)が相場だって・・・
時間経過、容量大なら、金貨3000〜5000枚(3億円〜5億円)だそうだ。
腕輪収納を作って売りまくろうか? でも、相手が貴族や悪徳商人はイヤだな。
僕の名刺にも、扱い商品:魔道具って書いたし、何か作ろう・・・
まだ、在庫はあるけど、帝都のリカロ酒店にきた、いつものセットと一升瓶に入ったものを5本注文したら、一升瓶5本はタダにしておまけしてくれた。
現金にこにこ払いをして、樽を収納していたら、また、じっと見られていたので、何か・・・?って聞いてみたら、
その収納って、幾ら?って言うので、ついさっきイナーバさんから聞いた情報を言ってみたら、「そうですか・・酒だから、かえって、時間は経過してくれたほうが良いな」とか、「収納容量は」などと、ブツブツ言っているので、欲しいの?って聞けば、すごく前向きに検討中!って・・・
幾らまでなら出せる?って聞けば、金貨5000枚、って言うから、在庫あるよ、買います? ・・・・ 「買う!」 っていうので、いろいろ打ち合わせして、指輪収納 容量無限 時間経過あり ということらしい。
打合せしながら、収納内で錬金して、時間停止の社章マークのを複製して、時間経過ありにして急遽作成した。
本当に、時間停止でなくて良いのか、再度確認したら、やっぱり、時間停止が良いって言い出したので、
再度話し合って、要するに、荷物の運搬と保管、これがメインで長期保存もしたいって、最大の荷物量は? ここの倉庫の倍くらいって。
なら、時間停止で容量大大、でどう?って聞いたら、じゃあそれでって。
*指輪収納 販売先:帝都リカロ酒店 使用者限定:リカロさん
販売価格、金貨5000枚(小切手)
社章マーク、ミスリル製、不壊、サイズ自動調整、
容量大大、時間停止、
を渡したよ、価格? まあ、5000枚で良いよ。この人、悪気なさそうだし。
どうせ、使用者制限、リカロさん限定だし。
渡すときに、リカロさんの魔力登録をして、「使用者はリカロさん限定なので、もし人手に渡っても誰も使えませんから」って言っておいたよ。
代金は、商業ギルド指定の小切手で受け取った、金貨5000枚。帝国内であれば、どこの商業ギルドでも、入金可能ということだ。知らなかったけど。
僕はそれを腕輪に収納してから、リカロさんが、倉庫の酒樽を収納していく様子を見ている、時々、質問がくるので、アドバイスしながら、彼も楽しそうだ。
時間経過が必要な樽だけ、普通に倉庫に保管していれば良いから、倉庫に随分、空きができたな、何か別の使い方も出来るし、他にもいろいろ出来る。
全部指輪に取り込んで指輪に触れて、どうやら収納リストを見て驚いているようだ。だって、種類ごとに、数がわかるからね、在庫管理もしやすいかもね。
落ち着いたようなので、声をかけてみるが、どうやら、容量、在庫把握、使い方などに満足なようで、何も問題無い!って言い切ったよ。
あ、そうそう、リストをだらだら見ることもできるし、特定の商品を意識すればその個別詳細が出るよ。過去10年くらいの仕入れ、販売記録も残るから、っていったら、もうこれ、帳簿なんて要らないな〜〜なんて言っているよ。
最後に、これには魔法的な強化がかかっているので、落としても、水没しても、何をやっても壊れませんからって言ったら、なるほど!って感心していたよ。
僕なんか、この腕輪や指輪したまま、風呂にも入るし、魔物とも戦うし、なんて言ったら、へえ〜そうなんですね〜〜って、・・・えっ! 魔物って!? 少し驚いたようだ。僕は、冒険者も兼業ですよ〜〜って答えておいたよ。
指輪のマークについての感想は無かったな。
またまたいつもの、善は急げで、ストームのところで酒樽をどんどん出して、そのあと、冒険者ギルドの解体ガーシーさんを訪ねて、一升瓶を一本渡す。よかったよ、酒が大好きな人で。これからも、秘密の解体をよろしく! って言って、そのまま帰宅。
今日は、指輪収納が売れたよ〜〜。
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