第683話5時20分の証言

今、5時20分。5時前に目が覚めた。昨夜は足が痛くて眠れなかった。だから、今日は二度寝をして、昼前まで寝ていようとしたが、既にセミが大合唱していて、眠るにうるさくて眠れない。

眠る邪魔をするのが、セミとは。

この街に森はないが、大学病院に少し緑があって、階下の道路の両脇にはハナミズキの街路樹がある。

その、街路樹から音が聞こえるのだ。


えぇい、ままよ!

このまま、薬を飲んで昨夜は夕方4時から寝ている千茶に電話をしよう。

夜中に電話をする予定だったが、僕は起きていられなかった。

はい、5時20分の段階では既にセミは鳴いていた。

山が近くにあったら、久しぶりにヒグラシの声が聴きたいのだが。

このセミはアブラゼミだろう。

うるさいが、短い命の大合唱なのだから、存分に鳴きたまえ。

夏の風物詩であるのだから。

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