第3話

呼吸が乱れる。心臓が暴れる。絶望した。

世界中の何もかもに。失望した。

何も罪のない人たちを、好きな人や推しさえも

みんな死ねばいいと思ってしまった自分に―。


私が死ねばいい。何の関係のない人たちを殺してしまうのなら。自分が死ねばいい。

気持ち悪い。吐きたくても空えずきしかできなくて、リスカしたくても血が怖くてできなくて、死にたくても死ねなくて…。

何でこんなに臆病なんだ。何で何で何で何で。

神さま、どうして私をこんなにもいじめるの。どうして―――――――――――――――。


違う。私が悪いんだ。これは罰なんだ。当然の報いだ。いつか母に言われたことがある。



あんたがいたから私は不幸になった、

  あんたがいなければ私は自由になれるのに



私は天才だ。周りの人たちを、

私に関わった全ての人々を1人残らず不幸にしてしまう。

嗚呼。神に問う。我が命は罪なりや。

もしもそうなら殺してくれ。まるで最初から何もなかったかのように消してくれ。

被害妄想、ヒロイン気取り、気狂い、精神異常者、甘ったれ、泣き上戸、狂人―――――。

分かってる、分かってる。全部私のことだって痛いほど分かってる。痛感してる。

もうやめてよ…。もう分かりきってるから、そんなこと。もう……。

ごめんなさい…。

神さま、お願いです。罪なき人を殺さずに、罪だらけでこの世に存在を許されない命を――私のことを、殺してください。

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

みんな、ウソついててごめんなさい。

先生、迷惑かけてばかりでごめんなさい。

大好きな人たちや推したち、こんな私が好きになってごめんなさい。

そして家族、あなたたちの人生をめちゃくちゃにしたのは全て私です。

邪魔ばかりしてごめんなさい。

生まれてきてごめんなさい。



死のう―――


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