黒いモヤモヤ

夢を見た


リビングの、いつも僕が座っている場所

ちょうどその上にぶら下がってる黒い塊


蝶の蛹みたいな形だけど

もっと大きい

黒に黒の靄がかかってる


なんとなく気まずくて

目を合わせないようにした

素知らぬ顔をして生活してる同居人

僕もそれに習って素知らぬフリをした

ときどき彼女は

黒い靄の真ん中を空気みたいに通るから

あぁ、そんなもんなのかって

コーヒーを飲んだ


いつもと違う場所に座ってみた

ちょうど横目に見える位置

何度見ても靄はなくならない


同居人が散歩しようよって言うから

いいねって上着を羽織った

外はちょっと肌寒くて

布団をかけ直す


目が覚めてから、赤い目を思い出す

あれは自分だったなって

リビングに行く足が重たかった

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