洗脳聖女とウソつき勇者〜異世界召喚された俺は聖女の洗脳にレジストして二股をかける!〜

イモタロー

地下室編

地下室編1 召喚2日目

「ねえ。おもしろい話して」


 雑すぎるフリktkr(・∀・)


 エミ、あのさあ。そのフリ、わかってる? それを口にしたら戦争だろ。はじまりの合図キミが鳴らしちゃったんだよ? みんな幸せでは終われないのよ。悲しいけどこれ戦争だからね。


女「おもろい話して」

   ↓

男、話す

   ↓

女「おもんな」

   ↓

男「はああ?

  お前がおもろい話してみいや!」

   ↓

女「うざ」

   ↓

男「よろしい、ならば戦争だ。

  チンコイクさヲ宣ス」


 という悲しい戦争が男女間で1億万回起きてんだぞ。もう戦争ってレベルじゃねえぞ、戦国大合戦だゾ。


 つーかそのフリがまずおもろないねん。殺すぞ?


 エミの方を見た。ベッドに大の字になって天井を向いてる。ぼーっとしている。聞く気がなさすぎる。


「あー、うん。レストランに行った時の話なんだけど」

「誰と?」

「……友達」

「ほかの女の子の話はイヤだからね」


 ワガママすぎ。ホント殺すぞ? いや待て、俺。相手は年下。ムキになるな。


 はぁ。あたまがいたい。


 気をとりなおし、どっかんどっかん笑かす話をしぼり出そうとがんばってみた。


「スープをサーブされるとき、サム入っインしててさ、ウェイターに言ったんだよ。

『店員さん、スープに指入ってるよ!』

『ご心配なく。冷製スープでございます』

『やけどの心配はしてねえよ!』」

「えーなにそれ」


 うわ、俺のトークスキル低すぎ。百万回コスられたネタじゃん。百万回死にたくなったが、意外とウケがいい?


 エミがベッドの上を転がり寄ってきた。夕焼けのように赤い瞳を俺に向けて、ほお杖をついて続きを待っている。


「ウェイターはうざかったが、まあ捨てさせるほどじゃないかって、スープを飲んでたら何か浮いててさ。

『店員さん!スープに虫入ってるよ!』

『変ですね。マズすぎて虫も飲まないのに』

『そんなもの出すな!』」

「なにそれ。ひどー」


 けらけら笑っている。この程度の話でも2コンボ目か。シルバーブロンドの長い髪が胸元を隠しているが、笑うたびに髪が揺れる。ピンクのアレがアピアーズしそうでしない。


 かみブラ。ちち乳首ちくび髪隠かみかくし。よきかな〜。


「さすがにそのウェイターにムカついたから文句を言おうと思ってさ。

『店員さん! 店長を呼んでくれ』

『ごめんなさい。店長もそのスープが嫌いで……』

『もうお前が飲め!』」

「あははっ」


 ウケてるな。3コンボ目。また髪が揺れている。


 髪ブラ&チラ見えからの上体そらし&胸強調。3対4であっさり逆転、強すぎる!


 いや、なんの試合だ。


「その皿は下げさせたよ。すると、となりからおいしそうなにおいがしたんだ。

『店員さん、あの客が食べてる料理を持ってきてくれ』

『いいですよ。彼女が残したらね』

『新しく作れ!』

『わかりました。すいませーん! こいつがあなたの食べかけがほしいって!』

『言ってねえよ!?』」

「あははは」


 4コンボしたがネタ切れだよ。もぅマヂ無理。アキラメて試合終了しょ。。。


 エミはベッドに倒れてひーひー言っている。笑いの沸点が低すぎるよ。まあ、暗い部屋に2人きりだと話すくらいしか娯楽もないが。


 エミの性格がちょっとわかってきた。たぶん箱入り娘だ。友達もいなそう。だからか? どんな話もよく食いつく。


 そのスレてなさ、清流のニジマスなみ。あまりにピュアすぎて、一緒にいて罪悪感を感じるほどだ。処女だったしな。


 むき出しの肩が、ランプのほのかな灯りの下でも白くまぶしい。髪に手を伸ばせば、銀の糸のようにひんやりとしてなめらかだ。


 キメが細かくみずみずしい背中にふれてみる。すべすべとしていて気持ちがいい。指に力を込めると若い肌に気持ちよくめり込み、心地よい弾力で押し返してくる。


 ウエストまで手を滑らす。エミは腰回りのラインがとくにすばらしい。男につかまれるためだけに存在するかのような、なまめかしい曲線。目がはなせない。


「エミ」

「マコト……」


 だんだんと、脳の芯まで興奮の色に染まっていくのがわかった。おたがいに。そうだ、話す以外にも娯楽はあったな。

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