おりょうりだいすき

うさみち

『おりょうりだいすき』

 おりょうりだいすき


 ぼくは、おりょうりがだいすきだ。


 きょうも、おすなをかためて、ぷりんをつくる。


 おにぎりに、おだんご、おみそしるもあるよ。


 どーなつや、けーきだって。


 おみせやさんだって、できちゃうんだよ。


 こうやってたくさんおりょうりをしていると、


 ふしぎだよね。


 なんでもごはんにみえてくる。


 きにはえているはっぱ。


 おせんべいみたい。おいしそう。


 おそらにうかぶ、まっしろなくも。


 わたがしみたい。おいしそう。


 ね。おりょうりってすごいでしょ。


 だからね、ぼくは。


 おおきくなったら、おりょうりやさんになるのがゆめなんだ。


 おとうさんやおかあさんに、おいしいごはんをたべさせてあげるんだ。


 だからね、いっぱいいっぱいれんしゅうして、すごーくおいしいごはんをつくって。


 おとうさんとおかあさんに、おいしいね。


 って、いってもらえるように、がんばるんだ。


 だって、おいしいね。


 って、うれしい、やさしいことばでしょ。


 みんなもね。


 このえほんをよんだらね。


 ごはんをたべたあと、


 おいしいねって、いってみて。


 ごはんつくってくれて、ありがとうって、いってみて。


 そしたらね、みんながにっこり、えがおになるよ。


 これはね、かぞくがみんな、えがおになれる、まほうのことば、だよ。


 ないしょだよ。

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おりょうりだいすき うさみち @usami-chi

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