補足・ウラ話

・冒頭、大学生だと思っていたアヤセが高校生の制服で現れた。

 本当はもっと回想シーン多めで二人の関係性を説明していたのですが、書き終えた時すでに7500字くらいになっており、削ぎ落とさなくてはいけなくなりました。「第三回こむら川小説大賞」での講評で、短編だし冒頭はロケットスタートでもいいのでは……との感想を思い出し、思い切ってバッサリカット。誘拐してくれませんか。からの一文目となりました。

 それと、アヤセが大学生を詐称してたのもマッチングアプリって確か18歳以上じゃないと利用できない気がしたので、それをクリアするための嘘って設定です。


・メタルを流しながらドライブ。

 完全に僕の趣味です。これはまだコメディっぽく書いてたときの名残ですね。もっと色んな日常風景を書いてたときのワンシーンをそのまま流用しました。メタルはヒーリング音楽です。もう一度言います、メタルはヒーリング音楽です。苛ついてどうしようもないときメタルを聴きましょう。ストレスを明日に持ち越さないために。

 ちなみに、マリリンマンソンは「Holy Wood」、ヘイトブリードは「Supremacy」、ラムオブゴッドは「Sacrament」、スリップノットは「Iowa」がオススメのアルバムです。


・パーキングエリアで車中泊。

 6000字という制限の中で、どこまで遠くにドライブさせようかと考えていました。目的地を決めてもいいけど、明確な目的がある旅でもないし、中途半端なほうがそれっぽいのでは……と思い、宿すら止まらずに車中泊という寝心地最悪な結論にしました。本当は、すでにそういう関係を持ってしまった二人なので車中泊にすると、そういう気持ちが抑えられないのでは……と、キスくらいは描写すべきかと悩みましたね。ですが、死を考えてる極限状態なので性欲もあんまり昂ぶらないのかもしれない、と作者権限で決めつけて会話シーンも少なめにモノローグで時間の経過を表現しました。

 夜明けのシーンは私の性癖です。特に意味は無いけど、太陽が昇っていく風景の移り変わりって美しいですよね。二人の気持ちが少しだけポジティブなったことと、上手くリンクさせられてたらいいなと思って結構、風景描写を頑張りました。


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