第7話 魔法の練習

 山岳地帯へ来た。

 今巷では隕石がここら辺に落ちたとかで盛り上がっているのでまずこっちのほうまで人は来ない。

 思う存分練習するぞ!


 私は攻撃系の魔法を練習することにした。

 この世界の魔法には属性が存在する。

 炎、水、風、土、雷、闇、聖の7つである。一応無も存在するが、これは今はいい。闇と聖以外は基本的には誰でも使えるのだが、闇と聖は神官の一部の人しか使えないらしい。ちなみに私は使えます。

 まあ神様と常に会話をしているのでしかも御使いなので神官なんかより偉いわけだ。

 魔法を覚えるのは大変だから多分相当時間かかるといわれた。

 まずイメージを浮かべるのが大変らしい。そして詠唱も身体強化は結構簡単でよかったのだがまあ他のは長ったらしいね。

 身体強化はどの属性にも属さないので短い。言ってしまえば魔力だけで発動しているからだ。

 まあ例を挙げて、比較的詠唱が短いといわれる炎の火球魔法の詠唱を例に紹介しよう。


 我が元に集いし炎の聖霊よ、我が問いに答え我が願いを完遂せよ。我が名は西園千成!我が魔力を生贄とし、爆裂の業火よ我が敵を打ち払え!ファイヤーボール!!


 ね?長いでしょ?

 何回我がっていう気だよ。お前が発動しているのはわかったわ。

 ていうか魔法発動に問いってなんやねん。なんも問うてないやないか!

 ということなので長いし恥ずかしいのでできるだけ詠唱はしたくない。

 私はこの点魔力の圧力を弱めながらこの後の動作をイメージするだけで魔法が放てるので楽かもしれない。


 早速やってみましょう!!




「聞いたか?この近くの山脈が吹っ飛んだらしいぞ。」

「聞いたぞ!どうやら原因がわかっていないようだ。なんか化け物でも来るのだろうか……。」

「領主は隕石なのではないかと言っていたから大丈夫じゃないか?」




 ああ、やらかしてしまった。

 あんなに強いとは思わないじゃん!しかも初めてで成功するなんて思わないわけで、何ならすべての魔法1発成功だし。もう終わった。私はこの世界でまともには生きていけない。


「転移してる時点でまともじゃないですよ。」

「うるせえ!黙れこの野郎!!」


 でもさすがにこのままっていうのも悔しかったのである程度威力を抑える訓練をして、威力を抑えることには成功した。

 でも一般的なレベルまで落とすことはできなかったので今後は上級魔法を使わず、基本的には初級魔法だけで戦っていこうと思います。

 ああ、なんか疲れちゃった。しばらくは休暇にします。




 山が吹っ飛んでから1週間が経過した。


「ちょっとまって、その説明やめて。」


 あ、すみません。


 あー、では気を取り直して。

 私はあの後1週間休暇を取って、精神的にも体力的にも十分に回復した。

 町をプラプラと歩き回り、観光をしたり。初めての戦闘もした。

 魔力を抑えられるようになったので魔物が出てきてくれるようになったんだ。

 ではそのときのVTRどうぞ。




「よっしゃ!初めての狩りを今日こそ成功させるぞ!!」


 いままで何回も何回も森を訪れてきたのだが、本当に魔物が出没しないのだ。

 でももう大丈夫だと思う!!だって頑張って魔力制御を学んだから。


「おお!おおおおお!!魔物だぁ!!」


 やっと出てきてくれました!うれしい!

 私の初めての戦闘はでっかな熊のようです。


「最初はとりあえず身体強化で倒そうかな!」


 私は右腕に魔力をまとわせ、強化する。

 日々の鍛錬を欠かさず行ってきたため、すでに魔法の扱いは神様も認めるレベルまで上達している。

 私昔からやればできる子なのよ。えっへん!


「うvrぬえふぁhぬvんghふぇうkさ!!!」

「何その雄たけび!!!変なの!!おrrrら!くらえ!!マジカルパンチ!!!!!!」


 どがぁあぁあああああああん!!!!


 私のパンチは熊さんの頭にクリティカルヒット。熊の頭は粉々に砕け散ってしまった。


 グロテスクな状態ですので詳しくは話せませんが、それはまあ大変な見た目でした。

 私は初めて動物を手にかけたのです。私は黙とうをささげた後、死体を土の中へ埋めました。

 魔物には魔石が埋まっているのでしっかりとそれは取り出しましたが、基本的には肉は食べないようです。

 お肉は普通に動物から取ります。

 魔物の肉は魔力の量が多すぎて危険なんだそう。

 じゃあ私のお肉は誰も食べれないね。食べさせる気ないけど。

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