そんな君が好き

華創使梨

第1話 そんな君が好き

そんな君が好き。

弱くて子猫みたいに脅える君が好き。

助けを求める君が、可愛くてしょうがない。

大好きだよ


ゴッツ!鈍い音が2LDKの家に響く。薄着の彼女を俺は何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

殴りつける。

「シュウちゃん痛いよ。やめてよ」

子猫みたい怯えて、壁際で震えてる彼女が可愛くてしょうがない。彼女の胸ぐらを掴んで思いっきり頬に平手打ちをする。白い髪が散らばって本当に綺麗だ。

涙を流して僕を見る君が、彼女が、本当に可愛い。

あれ?僕、なにして…

なんで彼女の事殴ってるんだ?

なんで?なんでなんでなんで?!僕は大好きな人を殴ってるんだ?

僕はその場で崩れ落ちて泣きじゃくる

「ごめん。ミカ、ごめんなさい。僕、また君に酷い事を…本当にごめん。僕はダメなやつだ。僕はダメだ」

ミカが俺の背中を擦りながら抱き締める。

「大丈夫だよシュウちゃん。よしよし」

何で、僕…こんな酷いこと…何で、辞めれないんだよ…

「ごめん、ごめん、ほんとにごめんなさい」

「大丈夫。シュウちゃん、大好きだよ」

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