第51話 君はまさか… 初めまして
〜エルフ〜
今日も学校頑張ってます、転校してから時間経ったのでクラスメイト達から話しかけられるのも少し減って自由な時間が増えました。
「ではこの問題集を解いてください。」
「わかった……」
そんな自由な時間に担任の宮本先生に呼ばれ勉強してます。
「頭良いんですね、外国の学校に通ってたんですか?」
宮本先生少し怖いんだよね、多分嫌われてるし。
私が入れたのってテストとかもやってないから裏口入学っぽいし不正が嫌いなのかもしれない。
「行ってない……」
「そうですか。では全て独学で?」
「うん……」
空気が……
「楽しいですか?」
こ、これ言葉通りなのかな?私の事睨んでるようにも見えるし『(ズルして入った学校は)楽しいですか?』的な意味の可能性が…
「何か不安な事でもありましたか?何かあったら言ってくださいね?」
「大丈夫、楽しいよ……」
「それは良かったです。しかし自分が勉強できるからと言って遊んで勉強を疎かにしてはいけませんよ?」
怖いぃ。
朱音さんヘルプ、エルフボディ泣いちゃいそうです。
「さて、休み時間終わりますね。残り1時間も勉強頑張ってくださいね?」
「は、はい…」
解放された!
やっとだぁ、朱音さんに会える。
ーーーーー
「さて、リースちゃん帰りましょうか。」
「うん…」
休み時間から帰ってきたら少しだけクラス居心地が悪くなってた。
6人ぐらいから悪意とまではいかないけど不愉快なものを見る視線感じた。
1番やばいのは魅了野郎で朝1番に声掛けてきて会話してたんだけど、急に機嫌悪くなってそれからずっと気持ち悪い視線向けてきてたんだよね…
「私は今日訓練場に行くのでリースちゃんとは別々の送迎になっちゃうんです、ごめんね…」
「寂しいけど、がんばる…」
寂しいけど神様が守護者活動するって言ってたから丁度良いのかもしれない。
「またね、頑張って…」
「ありがとうございます、頑張りますね。」
友美さんは朱音さん送るのか、私送ってくれる人優しいと良いなぁ。
「…………」
私どこで待ってれば良いんだ?
学校の周り歩いてれば見つかるかな、それとも門の前にいた方がいいのかな。
(やぁ!)
「…!」
チャラ男神!
(お?リースお前置いてかれたのか?)
違うよ!というかタイミング的に見てただろうし知ってるよね?
(まぁ、そんなどうでもいい事は置いといて。今日の活動は爺さん抜きだ。)
神様は仕事かな?
(まぁ似たようなもんだな。準備する為に飛ばすから転ばないように気をつけろよー。)
フワッとした感覚が襲ってきた。
「ぐふぅ……」
飛んだとこ坂道じゃん、顔痛い……
(悪い…それとそこ坂道ちゃう、屋根上や。)
ふざけんなよチャラ男神!危ないだろ。
女神様も居ないっぽいしチャラ男神が1人でやってくれてるから仕方ないとは思うけど安全には気をつけてほしい。
(よし、今から国偉い人と交渉っぽい事して守護者が味方だって認知してもらう、これが今日やる事だが…リースはやる事なし!ボーッとしてればok。)
やる事ないのか…
私行く意味ある?魔法でなんとかなりそうだけど。
(いや、居てもらわないとまずい。実体がないといざという時に実力行使できないからな。)
肉体言語ってことか…
(しゃあやるぞー!)
「おー……」
〜
私はリースちゃんと別れ訓練施設に向かっています。
怪物達が出てくる門の近くに作ったらしく所々壊れているビルがあったり道路がガタガタしたりして人も居ないので不思議な感覚です。
「はぁ……」
「ははは、今日は施設の紹介と顔合わせですし気楽に行きましょう。」
「いえ、リースちゃんと一緒に過ごせないのが苦痛すぎて…」
「そっちでしたか…」
はぁ、今頃リースちゃんは姉さんとイチャイチャしてるんだろうなぁ。
「皆さんはグラウンドに集まってるそうなので移動しましょう。」
「わかりました。」
説明受けたら帰れるのかな、いや親睦を深めないといけないからすぐには帰れないんだろうなぁ。
ーーーーー
魔法使える人達と話しました。
年齢は20歳周辺の人が殆ど、皆いい人で喋りやすかったです。
「説明長かったですね。」
「それ思った、やっぱりウチらにも戦ってほしいのかね?」
「そうでしょうね、この施設も門の近くに作られてますし。」
「これまでの襲撃を被害者0で乗り越えた英雄様がいれば良いんじゃないかなって思うんだけどダメなん?イケメンでカッコいいし。」
英雄様、か……
最近そこまで良い人には見えないんですよね、何故かリースちゃんの事を嫌ってるみたいで他のクラスメイトからリースちゃんのこと聞いたりしてるとか。
逆転の発想もしかして好きなんでしょうか、まぁ絶対に許しませんけど。
「仲良くなれそうな人がいて良かったわ、これからもよろ。」
「よろしくお願いします、頑張りましょう。」
『お話中に申し訳ありません、お知らせがあります。』
お、解散かな?
目の前の少し高い台の上でマイク持った方が話してる。
『今日の顔合わせは終了になりますので帰宅して大丈夫です。定期的にこの施設に通ってもらいますが基本開放してますので自由にお使いください。』
「解散かー、早く帰ってケーキ食べよーっと。じゃあね。」
「えぇまた。」
やっと帰れます!
(待て)
「「「!!!」」」
今のは……
周り見ると皆さんも不思議そうにしてます、私だけじゃなかったようです。
『君は…まさか……』
アナウンスしてくれた人の前に誰か立ってる、銀髪で身長低めの女の子。
一瞬リースちゃんかと思いました。
(初めまして、私が守護者……敵ではない、私の邪魔をするな……これは忠告。)
うん、絶対に違う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます