第29話 リースはおいてきな そんな……

〜エルフ〜


おかしいな、寝てたのに神様ワールドに行けなかった神様達の間で問題でも起きたのかな


「リースちゃんおはよう!」


「ん」


抱き締め慣れたのか苦しくなくていい感じの抱き具合で私は快適でございます


トントン


「失礼します、朱音様今日から高校通ってもいいらしいのですが行きますか?」


「行きますよ?すぐ準備始めますね」


そっか朱音さん高校生だったけど石板に名前載ったせいで通う事できてなかったのか


「折角昨日教えずに朝教えたのに残念だ、朱音様が高校行かずにサボってくれればリース様と一緒に過ごせたのに……」


今信じられない事聞こえたよ……

もはや離れたくない程のエルフボディの効果って呪いだよね?

というよりこれも一種の魅了なのでは?


「うー、リースちゃん私学校頑張りますから撫でてください」


準備はや!

実は学校好きなのかも、制服着てる朱音さん真面目な感じクールさを感じてカッコいい!


「いい子、がんばって……」


「はい!頑張ります!」


ギャップが、すごい……


「何やってんだあんた達、まだ時間あるんだから朝飯食べちゃいな」


「はーい、行こうかリースちゃん」


移動は抱っこなのか…


「琴音、歩けるよ…?」


「私がやりたいんだー、でもリースちゃん歩きたい?」


「んーん、抱っこ好き…」


「そっか!」


暖かくて心地良いからね〜


「おぉ〜、美味しそう」


「いただきます……」


卵焼き、ハム、レタス、ポテトサラダにお味噌汁…

健康的な朝食!


「ウマウマ……」


カシャ


「む…」


誰か写真撮ったな!

琴音さんは私抱いてるから無理だとして朱音さんか友美さんだな!?


「朱音、撮った…?」


「いえ、私ではないです」


「じゃ、友美さん…」


おーい、目逸らさないでこっち見てー?


「見て…?」


「はい!すいませんでした!」


私は気にしないんだけどエルフボディ側が気にするんだよね、声掛けてから撮ってくれないと少し不機嫌気味になっちゃう


「つぎ、言ってね…」


「え、撮らせてくれるんですか?!」


「いいよ…」


許可取ってから撮りましょう!


「まだまだ服あるからねリースちゃん」


「……すこしだけね」


気づいたら服入ってる紙袋増えてるんだよな、外に出てないはずなのになんでだろ


「母さん、娘達ちょっと怖くないかい?」


「これも成長さ…きっとね」


今日の夜ママさんの料理手伝いたいな…

美味しいご飯食べてたら久しぶりに料理したくなってきちゃった


「朱音さんそろそろ時間ですし行きましょう」


「わかりました!」


「ではママさん」


「は?」


「すいません間違えました…」


私のママさん呼びがうつっちゃったっぽいね友美さん


「私の代わりの白仁家の護衛は外で待機してるので何かあったら声かけてもらえれば大丈夫です」


「わかったよ」


ずっと護衛着きっぱなしなんだろうけどパパさんのお守り作った後どうやって取りに行こう…


「パパさん…」


「どうしたんだい?」


「お守り、遅くなる…ごめんね…」


「大丈夫だよ、ありがとう」


作った後凄い権力持ってる人に連絡すれば取り行けるかな?


「お守り、ですか?」


「リースが私達の世話になってるお礼ってくれたんだよ、私のはイヤーカフだね」


「そうなんですね!」


友美さん羨ましそうに見てる

初対面から暫くの間エルフボディ怯えさせてたけど今は琴音さん達守ってくれてるしプレゼントしても良いかもなぁ


「友美さん…」


「はい」


「今度、ね…?」


「……」


固まってる…


「友美さん行きますよ」


「わかりました…」


おかしい、もっと喜んでくれると思ったんだけどな〜、頭が情報の処理しきれなかったのかな?


「友美さんめっちゃフワフワだったね、どうしたんだろ」


「うん…」


私のせいです



白仁琴音しらにことね


「リースちゃん」


「ん…」


「好きです」


「うん……え?」


キャー!言っちゃった!

甘やかすって決めたんだけどどうやったら良いか分からなくて取り敢えず私の気持ち伝える事にしたんだ!


「えへ……」


リースちゃんニッコニコ、この反応見る限り正解だったかも


「あっ……」


意外とニュース見てる時多いんだよねなんでだろ?


『魔石が取れない?』


『そうですね、怪物達が出現し門の中に入る事が出来ず魔石の採取をする事が出来なくなってしまっているのです』


『我々の生活を支えてくれている魔石が取れないとなると生活にも影響が出ると思うのですが対策はあるのでしょうか?』


『自然エネルギーを利用した発電方法などもあるのですぐには影響はないと思われますがこれから先ずっと採取できないとなるとどうなるかわかりませんね』


「相談、しよう……」


うーん…よくわからん

ま、なんとかなるでしょ!


「リースちゃん難しい事わかるのすごいね」


「ありがと…」


私ニュース見てもヤバいとか、なんとかなりそうかな?ぐらいしかわからないんだよなぁ


「琴音ー!あんたオンライン授業あるんじゃないの?」


「忘れてた!お母さんありがとー」


すっかり忘れてたよ危なかったぁ


「じゃ行こっか!」


「待った、リースは手伝って欲しい事あるからこっちきな」


「わかった……」


嘘、でしょ……


「本当なのでしょうか?」


「もちろんだ、琴音も授業に集中しなさい」


「そんなぁ……」


リースちゃんを抱かないで授業を乗り越えなくちゃいけないなんて…


トコトコ


歩く姿も可愛いな…


「がんばって、ね…?」


「うん!頑張るよ!」


上目遣いで鼻血出るかと思うぐらい可愛かった…

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