第5話 頼んだぞ…… え?
恐ろしいくらい美味しいサンドイッチだった…
「全部食べてくれてありがとうございます、片付けが終わった後一緒にお家に帰りましょう」
「わ、わかった……」
「いい子で待っててくださいね」
朱音さんに撫でられた瞬間エルフボディから喜びの感情が溢れ出て来た
ちょろすぎるだろこのエルフ!
「リースちゃん驚かせちゃってごめんね…」
琴音さんが落ち込んだ様子で謝って来た
いやいやこっちこそごめんなさい!公園で寝てる女の子がいたら心配ですよね、起こそうとしたって言ってましたし風邪引かないようにしてくれた優しくていい人って知ってますから!
このエルフボディが臆病すぎたせいで怖がっちゃいましたけど…
「だい、じょうぶ、だよ?良い人って、わかったから…」
「ありがとう〜、お姉ちゃん土下座して謝り倒す覚悟はできてるからね〜」
泣きながら土下座する覚悟できてるって言ってるけどどゆこと?
「どげ…ざ?」
「リースちゃん夜帰ってこなかったから親御さんが心配してると思うんだ、だからリースちゃんのお母さんとお父さんに娘さんうちで夜過ごしてました心配かけてごめんなさいって謝るんだ」
そっか琴音さんから見たら夜公園のベンチで寝てた子を家に連れかえった事になるのかでも多分親はいないから大丈夫
このボディの親って神様になるのかなぁ
「いない、よ……」
「え、いないって?」
この身体勝手に喋ったー!
そんなことあるん、しかもちょっと誤解与えそうなこと言っとる!
「私、ひとり……」
「ひ、ひとり?じゃあご飯とかは?」
やばい!誤解が広がる
とりあえず大丈夫伝えて誤解だって理解してもらわないと!
「私は…だいじょぶ」
「片付け終わったのでそらそろ行きますよ、ほら姉さんも準備してください」
ナイスタイミングです朱音さん!
うやむやにして帰りましょう!琴音さんも時期に忘れるでしょう
「うん、かえる……」
「さぁ姉さんリースちゃんの服は何処にあるんです?」
「最初からこの格好だったよ?」
「え?」
「え?」
そういえばなんだこの服装は、例えるならカッパとパジャマを足して2で割った感じ、センス悪いな!あの神様
「ま、まぁ良いですリースちゃんの家に帰れば他の服もあるでしょう、まずは昨日姉さんが誘拐して来た公園に行きましょうか」
「え?なんで?」
「姉さん此処から案内させるつもりですか?公園にいたんですから公園周辺の方がわかりやすいと思いません?」
「そっか!」
じゃあ俺もそろそろ場所を……
あれ?わからない…
もしかして神様またミスった?
(マップって念じるんじゃ目の前に出てくるぞ)
やっぱ暇だろ…
それと使い方は先に教えてください
(メンゴ!)
次それやったら無視します
「まっぷ」
「リースちゃん地図見たいの?」
「え、うん……」
まさかの半透明なパソコンが出て来た、画面に家の場所らしき地図あるけど思ってたんと違う
「はい!今赤いピンが刺さってるところが私の家だからね、リースちゃんの家はどこら辺にあるのかな?」
えっと……あった!此処から意外と近いんだ
「ここ…」
「歩いて15分くらい近いんだね!」
「あれ?そこって……」
朱音さんその反応はもしかして知ってます?
そこにある家有名とか?
「朱音ちゃんどうしたの?」
「いえ私の勘違いかもしれないので」
それは勘違いじゃないやつじゃない?
〜
リースちゃん家の場所を見た時少し嫌な予感はしていた
「凄い、大きなお屋敷だね……」
「うん……」
やっぱりここ人形屋敷だ!
住んでる人は居ないって言われてるけど屋敷の前通る時に窓から人形みたいな女の子が見てくるっていうそこそこ有名な心霊スポット
え、もしかして人形みたいな女の子ってリースちゃん?
「ここまでで……いい…」
「リースちゃんごめんね、お姉ちゃん達リースちゃんのお父さんとお母さんに謝らないといけないことあるからさ挨拶だけさせてもらえないかな?」
お化け出るのかなぁ、嫌だなぁこんな事なら塩持って来たのに…
「リースちゃん鍵ポストに入れてるの?危ないよ?」
「きを、つける……」
はっ!
置いてかれてる
「いない……」
「お出掛け中かな、何時くらいに帰ってくるとかわかる?」
「姉さん出かけてるんじゃなく探し回ってるんじゃないですか?」
だから外出て待ってよ?!
「そっか、じゃあリースちゃん少しの間待たせてもらって良い?」
「いい、よ……」
え?外出ようよ!
私幽霊とか苦手なんだよなぁ
確か人形屋敷には3つ噂あったはず
1つ目は女の子が窓から見てくる
リースちゃんだったから安心
2つ目は老人の笑い声
不明!!
3つ目は入ったら出られない
リースちゃんの家だから安心!
あれ、一つ以外意外と大丈夫そう?
「私リースちゃんのお部屋みたいなぁー」
「何も、ないけど……いいよ…」
「やった!じゃ行こう!」
「待ってください、親御さんが帰って来たらすぐわかるようにここに居るべきです」
「じゃあ朱音ちゃん少し待ってて私とリースちゃん少し見てくるから!」
嘘でしょ?
私ここで1人で待つの嫌だよ?
「だい、じょうぶ…親こない…ひとりだから…」
1人?ここに1人で住んでる?!
「待ってください、ここに1人で住んでるんですか?」
「うん……」
この広い屋敷に1人で?
お姉ちゃんも絶句してるよ
「お父さんとお母さんはどちらに?」
「わかんなぃ……でも大丈夫…」
リースちゃんとても寂しそうです
通報かなぁこれは…
「じゃあ私と暮らそう!」
「はぁぁぁ?!」
急に何言ってるの!流石にこれは警察でしょ!
「落ち着いて朱音ちゃんこんな広いお屋敷に1人は寂しいよ」
「それはそうですが」
「最初は殴られる覚悟してた私だけどリースちゃん1人にして寂しい思いさせてる親殴りたい!」
それは同感
「リースちゃん、どうか私と暮らしてください!」
なんか副音声が聞こえてくる気がします
「でも、めいわく……かかる…」
「そんなの気にしなくていいよ!」
これお姉ちゃん暴走してません?
リースちゃんも少し引いてるように見えます
「リースちゃん!」
「ウグゥ」
「お願い……」
側から見たら小さい女の子を締め落とそうとしてるようにしか見えません
お姉ちゃんは確かにスキンシップ多い方だったけどこんな暴走は初めて見ました
「わ、かった…」
「本当?暮らしてくれる?」
「う、ん…」
「ありがとう!」
どう見ても言わせてるようにしか見えません
でもリースちゃんと暮らすことができれば毎日楽しいだろうなぁ
「よろしくね!リースちゃん!」
楽しそうならいいとしますか
早く出たいし
(リースのこと頼んだぞ)
え?今の声って… …誰?!?!
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